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*&ruby(みずめたのーるふんしゃ){【水メタノール噴射】}; [#d31e1b02]
[[過給器]]の一種。~
[[レシプロエンジン]]・[[ガスタービン]]を冷却するために、水とメタノールの混合気体を噴射する事。~
基本的には水だけで十分だが、主に[[航空機]]で用いられるため、高空で凍結するのを防ぐためにメタノールが混ぜられる。~
[[内燃機関]]の出力を向上させる手段の一種。~
[[レシプロエンジン]]・[[ガスタービン]]に取り入れられる空気を冷却するために、水とメタノールの混合気体を噴射する事。~
この機構を搭載した機体では、水メタノール噴射時の[[推力]]を「ウェット推力」、通常時の推力を「ドライ推力」と呼んで区別する事がある。~
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断熱圧縮された吸気に水を噴射し、気化熱で吸気を冷却し、酸素密度を上げ、効率を高める。~
また、冷却する事で自然発火と[[ノッキング]]が抑制され、高圧下での挙動を安定させる。~
ただし根本的に[[過給器]]であるため、[[エンジン]]の燃焼室には甚大な負荷をもたらし、故障を誘発する。~
[[断熱圧縮]]された吸気に水を噴射し、その気化熱で吸気を冷却し、酸素密度を上げ、効率を高める。~
また、冷却する事で[[燃料]](混合気)の自然発火と[[ノッキング]]が抑制され、高圧下での挙動を安定させる。そのため、ブースト圧を上昇させることが可能となる。~
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水メタノール噴射を行った時の[[推力]]を「ウェット推力」、通常時の推力を「ドライ推力」と呼んで区別している。
原理的に必要なのは水のみながら、高空で用いた際の凍結防止剤としてメタノールが添加される。~
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開発、運用された1940年代当時には有用な技術だったが、現代では完全に陳腐化しており、用いられていない。~
技術的問題点としては以下のような点が指摘されている。

-[[航空機]]搭載を想定するにおいて、水という重量物を必要とし、エンジンの機構を複雑化させるため[[ペイロード]]や整備性を大きく圧迫した。~
また、一度の飛行で使い切ってしまえばその機構は単なる重量物となる。~
-[[ノッキング]]の問題は燃料の質に依る所が多く、石油精製技術の進歩した現代ではあまり意味がない。~
全盛期の1940年代当時でも、高オクタンガソリンを豊富に支給できた[[連合国>連合国(第二次世界大戦)]]側では緊急出力時のみに使われた。
-水噴射を均等化するのが難しいため、エンジン内で温度差が生じて異常振動を誘発する。
-エンジン内に水が混入する関係上、シリンダーの腐食などで故障を誘発する。

関連:[[DB 605]] [[誉]]


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