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*&ruby(しんすい){【浸水】};
船や家屋などに水が入り込むこと。~
*&ruby(しんすい){【浸水】}; [#d057f6dc]
船や建造物の内部に大量の水が入り込み、その区画が利用不能になる事。~
主たる原因は大雨、津波、洪水などによるが、水道管などの不備によって発生する場合もある。~

**艦艇の浸水 [#q2249fb6]
船は当然ながら水中に浮いており、水面に触れている部分の外壁が損傷すれば、穴や亀裂から水が入り込んで浸水する。~
主な原因は船体自体の老朽化、船同士や氷山・岩礁などとの激突、砲弾の命中、[[水雷]]([[魚雷]]・[[機雷]]・[[爆雷]])、[[対艦ミサイル]]の弾頭の炸裂などである。~
戦闘を想定していない民間船では、[[小銃弾]]や[[拳銃弾]]が命中しても浸水が発生し得る。~
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〜船の浸水〜~
船は内部に[[水密区画]]を持つことにより浮力を得ている。その船体の外壁が損傷することにより、浸水が発生する。人為的に損傷する要因としては、衝突(船同士や氷山等)や攻撃([[魚雷]]や[[爆弾]]等)が上げられる。また天候では、大時化の時に波により船体が捻じ曲げられ破損したり、波を被りつづけたり転覆することにより、[[甲板]]から浸水することもある。~
現在の民間大型船は2重底と[[水密構造]]を持つ小区画からなっている。そのため、多少の破損では沈没することは無い。軍艦ともなれば、攻撃に耐える必要から多区画構造になっている。~
また、船はある程度の[[予備浮力]]を持っているため、多少の浸水が起こっても耐えることが出来る。だが、速度の低下は避けられない。~
船のある一部分が浸水すると船体のトリムが変化して転覆する危険等があるため、意図的にバラストタンクに注水してトリムを取る。このため、片舷のみの浸水の被害は両舷よりも大きくなる。~
深深度にいる[[潜水艦]]にとっては、水圧のため海上よりも浸水が酷く亀裂が大きくなるため、どんな小さな浸水原因でも致命的になりうる。~
また、大波によって船体が捻じ曲げられて破損したり、海水をかぶったり転覆したりした際に甲板の開口部から浸水する事もある。~
工学的知見が未成熟だった二十世紀前半では、力学的な設計ミスによる事故も多発した。

>例えば、溶接技術が未成熟だった頃には、高波の負荷や[[エンジン]]の振動によって溶接部分から船体が千切れた事例がある。

船が浸水すれば当然ながら沈没の危険がある(というより、船内の全空間が浸水した状態を指して「沈没」と呼ぶ)。~
とはいえ、浸水は穴や亀裂から徐々に発生するので、水を掻き出しつつ穴を塞ぐか、浸水部分を密封する事で沈没を防ぐ事ができる。~
現在の大型船は底部が二重構造になっており、また船内を区画ごとに密閉できるように設計されている。~
ただし、[[潜水艦]]が深海で浸水すると、外壁を亀裂沿いに引き裂くほどの水圧がかかるため、どんな小さな浸水原因でも致命的になりうる。~
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沈没を免れた場合でも、浸水区画内の水(1立方メートルあたり1t以上)が事実上の積荷となって[[艦艇]]の速度を低下させる。~
また、船の一部のみが浸水すると水の重みで船体が左右・前後に傾き、転覆に至る場合がある。~
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関連:[[ダメージコントロール]] [[ラム]] [[バラストタンク]]


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