【秋津島】(あきつしま)

日本列島のひとつを構成する「本州島」の古名。「秋津州」とも。(原義)
明治以後、日本の戦闘艦艇の名前として幾度か使われた。

  1. 大日本帝国海軍防護巡洋艦「秋津州」。
    明治22年度(1889)計画で建造された防護巡洋艦
    設計から建造まで一貫して国内で行われた最初の戦闘艦艇でもあった。

    日清戦争・日露戦争及び第一次世界大戦に参加した後、昭和のはじめに除籍・解体された。

  2. 大日本帝国海軍・水上機母艦「秋津州」。
    大東亜戦争前の昭和14年度(1939)計画で発注・建造され、1942年に就役した水上機母艦。
    同型艦に「千早」があった*1

    名目上は「水上機母艦」であったが、実際には着水した飛行艇への補給・整備が主任務であったため「飛行艇母艦」とも呼ばれていた。

    1944年、フィリピン・コロン湾でアメリカ軍艦載機の攻撃を受けて戦没。

  3. 海上保安庁ヘリコプター2機搭載型(長距離警備)巡視船「あきつしま(JCG Akitsushima PLH-32)」。
    日本列島周辺海域(日本国の排他的経済水域)における海賊行為や海上テロ活動への対処、船舶検査などに従事するため、重武装かつ長距離警備対応可能な巡視船として設計・建造された船である。

    海保ではこの任務に対応できる巡視船として、1990年代に建造された「しきしま」を運用しているが、同船に姉妹船がないため、同船が整備・点検のためにドック入りすると対処が難しくなることが欠点であった。
    これを補完すべく、同船をベースとした「準同型船」として設計・建造されたのが本船である。
    2012年7月4日に進水、2013年11月の竣工を予定している。

*1 こちらは起工直後に建造中止となっている。

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