【酒保】(しゅほ)

軍隊の基地・駐屯地や大型の艦艇に設けられた、将兵のための物販施設。
タバコ、酒類、お菓子などの嗜好品、食品や日用品を販売する。*1
(この他、将兵の慰安のために新聞・雑誌・書籍や娯楽・運動器具などが備え付けられることもある)
アメリカ軍陸上自衛隊防衛大学校では「PX」と呼ばれる。

基本的に軍隊が直接運営するものだが、民間軍事会社に運営を委託する場合もあるし、民兵組織などは一般店舗を利用するか各自の家庭で生活するため酒保を設けない場合もある。

余談ながら、現在の海上自衛隊では艦内が禁酒のため、文字の意味とは逆に酒類の販売は行っていない。
しかし歩兵など肉体的にストレスの強い兵科、民兵徴兵制で募兵された士気の低い部隊などはレクリエーションとして酒を求める向きも多く、近代以前においては酒保がまさしく軍隊酒場の様相を呈する事も少なくなかった。*2


*1 ただし、何でも買えるとは限らず、規律維持のために購入できる額や物品点数が制限されることもある。
*2 極端な場合、敵前逃亡を防ぐために酒を飲ませて戦場での恐怖を麻痺させる事さえあった。同様の理由から麻薬が配布された事例もある。

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