【射出座席】(しゃしゅつざせき)

炸薬やロケットモーターを使って航空機の乗員を座席ごと叩き飛ばして脱出させ、パラシュートによる着陸を補助する装置。
航空機が墜落を避けられない状況になった際、自力でコックピットから飛び出すも尾翼などに激突して死亡するパイロットが相次いだため、その対策として考案された。
現代では高度ゼロ、速度ゼロの状態で事故が発生してもパラシュートの開く高度まで叩き飛ばせる「ゼロ・ゼロ射出座席」が標準となっている。
機体操縦を放棄する事が前提となっている上に、適切な姿勢をとっていない場合、加速時にかかるGによる脊椎損傷、風圧による骨折などといった危険も伴うため、通常は機体とパイロットの損失を避けられない軍用機でのみ用いられている。
また、アメリカ軍では戦闘機などの射出座席を装備する航空機へ搭乗する人間には射出座席の訓練を修了することを義務付けている。
例外的にSu-26など一部の曲技機にもオプションとして装備する事ができる。

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