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*&ruby(じげんしんかん){【時限信管】}; [#h4ff253e]
[[爆弾]]の起爆装置「信管」の一種。~
内蔵の時計(タイムスイッチ)が特定の時刻を指した時((たとえば「スイッチを押した5秒後」「タイマーをセットしてから3日後の午後7時」等々。))にスイッチが入り、起爆する。~
いつ爆発するかを正確に予測できるのが強みで、特に[[特殊作戦]]や[[暗殺]]に適する。~
内蔵する時計(タイムスイッチ)で特定の時刻になると起爆する。~
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かつては[[高射砲]]弾にも採用されており、状況から敵機に最も近づくタイミング((目標となる[[航空機]]の[[高度]]・[[速度]]・予想針路・砲の仰角・弾の初速などから数学的に割り出す。))を計算し、その時間に爆発するようにタイマーをセットして発射していた。~
しかしこの計算はきわめて困難であり、しばしば目算が狂った((高度や速度は地上から観測して割り出さねばならないし、目標が急に針路を変える可能性もあれば、砲弾が飛翔中の気流の状況も不確実と、変動するパラメータが多岐にわたり、正確な値を求めることはほぼ不可能だった。))ため、[[撃墜]]率は非常に低かった。~
そのため、1944年に[[近接信管]]が実戦配備された後は急速にその座を奪われていった。
最も単純なものでは機械的にカウントを行い、計測開始後の時間経過によって起爆する(「安全装置を解除してから5秒後に起爆」など)。~
近年ではコンピュータを組み込み、暦を参照して起爆時刻を指定する事もある(「12月25日0時0分0秒に起爆」など)。~
砲弾・[[ミサイル]]に組み込み、発射後の経過時間によって[[不発]]を検知して自らを爆破処分するものもある。~
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いつ爆発するかを正確に予期できるのが強みで、特に[[特殊作戦]]や[[暗殺]]に適する。~
反面、起動後の状況変化を検出できないため、兵器システムの構成要素として[[近接信管]]や[[終端誘導]]ほど有用ではない。~
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構造が単純で故障率も低く安価・頑丈であるため、[[歩兵]]用の[[手榴弾]]としては現代でも現役。~
また、時計は市井に溢れていて入手も改造も容易であるため、[[テロリスト]]や[[民兵]]が[[IED]]を自作する際にも用いられる。~
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関連:[[高射砲]]


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