*&ruby(しでんかい){【紫電改】}; [#tdf4461c]
正式名称は紫電21型。~
[[紫電]]の不具合の主な原因である主翼と胴体を再設計されて生まれた。~
具体的には主翼を[[中翼]]配置から[[低翼]]配置として視界改善と主脚にまつわる不具合を改修し、また胴体を延長、且つ[[垂直尾翼]]を大型化して飛行安定性の向上と抗力の軽減を図り、生産性向上の為に部品数を大幅に減らした。~
これらの改修により視界、[[運動性]]、[[速度]]、信頼性が向上し、日本海軍機の中では最高の性能を発揮、すぐさま制式採用された。~
~
が、量産に入るともうほとんど戦争後半のお約束とも言える「[[誉]]」エンジンの不調に泣かされ、稼働率は低調であった。~
それでも海軍機の中では高性能な為、海軍は[[局地戦闘機]]とではなく[[零戦]]に変わる主力[[戦闘機]]として使う事を考え、各社に大量生産を命じたが、空襲と物資不足により400機程度の生産にとどまった。~
~
戦争末期、本機とともに[[紫電]]、[[雷電]]を装備した「三四三空(通称”剣部隊”)」は有名である。~
~
余談だが、かの有名な養毛剤「薬用紫電改」の名前の由来は、まさに海軍の「紫電改」であり、単に開発者が紫電改が好きだからつけられたと言う逸話がある。~
~
**性能諸元(21型)~ [#mf06e509]
機体略号:N1K2-J~
全幅:11.99m~
全長:9.376m~
全高:3.96m~
翼面積:23.5m²~
自重:2,657kg~
全備重量:3,800kg~
発動機:誉二一型(離昇1,990馬力)~
最高速度:594km/h(高度5,600m)~
実用上昇限度:12,760m~
航続距離:1,715km(正規)/2,392km(過荷)~
武装:翼内20mm機銃4挺(携行弾数内側各200発、外側各250発)計900発~
爆装:60kg爆弾4発、250kg爆弾2発~
~
**バリエーション [#aa5bf73c]
-仮称一号局地戦闘機改/紫電二一型(N1K2J)~
紫電改。胴体を誉に合わせて細く再設計し、主翼配置を低翼式に変更した改修型。~
後期生産型では垂直尾翼面積を縮小。~
~
-紫電二一甲型(N1K2Ja)~
紫電改甲。二一型の爆装を60kg爆弾4発または250kg爆弾2発に強化した戦闘爆撃機型。~
~
-紫電二一練習戦闘機型(N1K2K)~
二一型を複座練習機としたもの。~
~
-紫電三一型(N1K3J) 
紫電改一。二一甲型の機首に13mm機銃2挺を追加した武装強化型。試作2機のみ。~
~
-紫電四一型(N1K3A)~
紫電改二。三一型に着艦フックなどを追加した艦上戦闘機型。試作のみ。~
試作機が[[航空母艦]][[信濃]]での着艦実験に参加。~
~
~
-紫電三二型(N1K4J)~
紫電改三。三一型の発動機を低圧燃料噴射装置付きの誉二三型に変更した型。~
試作2機のみ。~
~
-紫電四二型(N1K4A)~
紫電改四。三二型に着艦フックなどを追加した艦上戦闘機型。試作のみ。~
~
-紫電五三型(N1K5-J)~
紫電改五。発動機をハ四三−一一型(離昇2,200馬力)に変更した型。試作のみ。~
他に誉四四型装備の計画があった。~

トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS