【紫電改】(しでんかい)

正式名称は紫電21型。

紫電の不具合の主な原因である、主翼と胴体を改設計したのが本機である。
具体的には主翼を中翼?配置から低翼配置として視界改善と主脚にまつわる不具合を改修し、また胴体を延長、且つ垂直尾翼を大型化して飛行安定性の向上と抵抗を低減した。
また生産性向上の為に大幅に部品数を減らした。

これらの改修により視界、運動性、速度、信頼性が向上し、日本海軍機の中では最高の性能を発揮、すぐさま正式採用された。

が、量産に入るともうほとんど戦争後半のお約束とも言える中島飛行機製エンジン、「」の不調に泣かされ、稼働率は低調であった。

それでも海軍機の中では高性能な為、海軍は局地戦闘機とではなく、零戦?に変わる、主力戦闘機として使う事を考え、各社に大量生産を命じたが、空襲と物資不足から生産は進まず、結局三〇〇機程度の生産数にとどまった。

戦争末期、紫電改とともに、紫電雷電を装備した「三四三空(通称”剣部隊”)」は有名である。

余談だが、かの有名な養毛剤「薬用紫電改」の名前の由来は、まさに海軍の「紫電改」であり、単に開発者が紫電改が好きだからつけられたと言う逸話がある。


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