【師団】(しだん)

Division.
主として陸軍における戦闘部隊の単位のひとつ。
また、近現代の陸上戦において戦略的に扱われる部隊の最小単位でもある。

一般的に歩兵・砲兵・戦車・工兵・航空隊(陸軍では主としてヘリコプター)といった正面戦闘部隊はもとより、補給・輸送・通信部隊や野戦病院などといった後方支援部隊まで、陸上戦闘に必要とされる一通りの種類の部隊が統一の命令系統下に配置されており*1、ある程度の規模の戦域における作戦任務を、他からの支援を受けずに単独で遂行できる部隊単位とされる。
指揮官(師団長)には、おおむね陸軍少将もしくは陸軍中将(日本の陸上自衛隊では「陸将」*2)の階級にある将校が任命される。
人員の規模は国・歴史・編成によってまちまちだが、おおむね1万数千名前後(陸上自衛隊では国情を反映して小単位化されており、おおむね6000〜9000名程度)である。


上述の通り、「陸軍部隊における最小の戦略的単位」とされていることから大抵の国の陸軍で採用されている編成であるため、その国の陸軍兵力の概数を指し示す共通の単位として国際的に通用している。


*1 装備・編成を山岳地帯での戦闘に特化させた「山岳師団」、輸送機ヘリコプターで戦線後方へ降下して戦う「空挺師団」、かつてのソ連軍で、戦略レベルでの火力支援を任務としていた「砲兵師団」など、例外は多々ある。
*2 外国軍では「陸軍中将」に相当する階級。

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