【最後通牒】(さいごつうちょう)

紛争当事国の一方が、平和的な外交交渉打ち切り自国の最終的要求を相手国に提出し、それが一定期限内に受け入れられなければ、平和的な交渉を打ち切ることを述べた外交文書のことである。

だいだい多くの最後通牒は相手が受け入れない場合は戦争などの実力行使を行うことを宣言するものとなる。

1907年にハーグで署名された「開戦ニ関スル条約」で敵対行為の条件として、開戦宣言のほかに「条件附開戦宣言ヲ含ム最後通牒」の形式を認めた。

しかし現状は第一次世界大戦前のオーストリア最後通牒やハル・ノートなど、とうてい相手が受け入れられない要求を突きつけ、開戦の口実とするケースがほとんどである。

最後通牒は国連憲章が禁止する「武力による威嚇」に該当することもあり、もはやその法的意味を失っている。


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