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*&ruby(こうげきへりこぷたー){【攻撃ヘリコプター】}; [#k96d8327]
主に[[ロケット弾]]・[[対戦車ミサイル]]・[[機関砲]]等を搭載し、地上目標への攻撃を主任務とする[[ヘリコプター]]。~
「空中戦車」「空飛ぶ[[砲兵]]」とも呼ばれる兵器である。~
>中でも、対戦車戦闘を想定した機種を特に「対戦車ヘリコプター」と呼ぶ事もある。~
ただし、米ソ[[冷戦]]終結後に機種統合が進んだため、現在そうした機種はほとんど見られない。
黎明期には汎用輸送ヘリコプターの機体をそのまま流用していたため（詳細は後述）、任務の性質上、非常に生存性が低かった。~
近年では[[バイタルパート]]に[[装甲]]が施され、[[チャフ]]・[[フレア]]などの防御装置も搭載されている。~
また、機体構造も工夫され、低空からの[[墜落]]程度では乗員に被害が及ばないようになっている。~
しかし、やはり直接交戦で反撃を受ければ[[戦車]]ほどの生存性は期待できない。~
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[[地形追随飛行]]で身を潜めて移動し、交戦時は[[ヒットアンドアウェイ]]に徹するのが基本的な運用法である。~
対空装備を持った[[歩兵]]の[[アンブッシュ]]に対して極めて脆弱であり、地上部隊との連携を常に必要とする。~
また、ヘリコプターの特性上、悪天候にも弱い。~
[[アビオニクス]]の向上による改善は見られるが、現在でも全天候対応には程遠い。~
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しかし、現在最も濃密に[[近接航空支援]]を行える(([[ベトナム戦争]]での[[戦訓>バトルプルーフ]]によれば、攻撃ヘリコプターは[[固定翼機]]の1/3〜1/4の近距離から、なおかつ目標を目視確認して攻撃を行えた。))兵器であり、世界中の[[陸軍]]で採用されている。~
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関連:[[戦闘ヘリコプター]] [[AH-1]] [[AH-56]]
**開発の経緯 [#hc302bad]
「攻撃ヘリコプター」という兵器の端緒は、1950年代のアメリカに始まる。~
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当時、軍隊における[[ヘリコプター]]は[[軍馬]]や軽戦車・[[豆戦車]]の後継として用いられていた。~
高い[[機動力]]の反面、構造は脆弱で、正面戦闘能力には全く期待が持てなかった。~
そのため、「[[砲兵]]の弾着観測」「指揮伝令」「[[後送]]」「[[捜索救難]]」などに投入された。~
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そんな折、[[朝鮮戦争]]で[[アメリカ海兵隊]]が戦線後方への[[ヘリボーン]]を強行し、成果を挙げた。~
これに刺激された[[陸軍>アメリカ陸軍]]は、[[ヘリコプター]]に武装を搭載し、「空飛ぶ[[砲兵]]」として運用する計画を立案した。~
しかし、[[攻撃機]]との任務重複に伴う[[空軍>アメリカ空軍]]との政治的軋轢もあり、新機種の開発は頓挫。~
しかし、[[攻撃機]]との任務重複に伴う[[空軍>アメリカ空軍]]との政治的軋轢((ちなみにこの手の軋轢は、自前の固定翼戦闘攻撃機を運用する[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]にもあったという。))もあり、新機種の開発は頓挫。~
既存の輸送ヘリコプターに武装を積んだだけの「[[ガンシップ]]」として計画された。~
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そして1960年代の[[ベトナム戦争]]において、[[ヘリボーン]][[戦術]]が大々的に採用された((これは、戦場となったインドシナ半島の当時の道路状況から、[[機械化]][[部隊]]の[[機動]]・[[展開]]が困難であったためである。))。~
輸送ヘリで[[浸透]]する[[歩兵]]を護衛するため、[[ガンシップ]]化された汎用ヘリコプター・[[UH-1]]が急遽実戦投入された。~
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汎用輸送ヘリを転用した[[ガンシップ]]はそれなりの戦果を挙げたが、否定的な[[戦訓>バトルプルーフ]]も数多く集積。~
過積載に伴う[[運動性]]不足、[[小銃弾]]や[[拳銃弾]]で[[撃墜]]されてしまう脆弱性((固定翼機よりも低速・低高度で飛ぶことが多く、なおかつ、飛行中のパイロットは両手で[[サイクリック]]・[[コレクティブ]]を握っているため、被弾による操縦不能がすぐさま墜落に直結した。))など、甚大な[[戦術]]的欠陥が露呈した((当時、アメリカ空軍はこのことを捉えて「ガンシップへの過度の依存は危険である」とのコメントを出したこともあるという。))。~
汎用ヘリを転用して造った[[ガンシップ]]はそれなりの戦果を挙げたが、否定的な[[戦訓>バトルプルーフ]]も数多く集積。~
過積載に伴う[[運動性]]不足、[[ゲリラ兵>非合法戦闘員]]の撃つ[[小銃弾]]や[[拳銃弾]]でも[[撃墜]]されてしまう脆弱性((ヘリコプターは固定翼機よりも低速・低高度で飛ぶことが多く、なおかつ、飛行中のパイロットは両手で[[サイクリック]]・[[コレクティブ]]を握っているため、被弾による操縦不能がすぐさま墜落に直結した。))など、甚大な[[戦術]]的欠陥が露呈した((当時、アメリカ空軍はこのことを捉えて「ガンシップへの過度の依存は危険である」とのコメントを出したこともあるという。))。~
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そこで1960年代半ば、[[アメリカ陸軍]]は攻撃ヘリコプターの新規設計に着手。~
紆余曲折を経た((当初はロッキード社の[[AH-56]]が採用されたが、技術的困難から実戦化が断念され、代替機として[[AH-1]]が採用された。))末、ベル社の[[AH-1]]が優秀な成果を上げ、各国も軒並み攻撃ヘリコプターの開発に着手していった。
紆余曲折を経た((当初はロッキード社の[[AH-56]]が採用されたが、技術的困難から実戦化が断念され、代替機として[[AH-1]]が採用された。))末、ベル社の造った[[AH-1]]が優秀な成果を上げ、各国も軒並み攻撃ヘリコプターの開発に着手していった。
**代表的な機種 [#r725fce8]
-アメリカ
--[[ベル>ベル・エアクラフト]] [[AH-1「コブラ」>AH-1]]
--[[ロッキード]] [[AH-56「シャイアン」>AH-56]]（開発中止）
--[[マクダネル・ダグラス]]（現[[ボーイング]]）[[AH-64「アパッチ」>AH-64]]
--ボーイング [[RAH-66「コマンチ」>RAH-66]]（開発中止）
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-ロシア
--[[ミル]] [[Mi-24]]（[[NATOコード]]：ハインド）
--ミル [[Mi-28]]（NATOコード：ハボック）
--[[カモフ]] [[Ka-50「チョールナヤ・アクーラ」>Ka-50]]（NATOコード：ホーカム）
--カモフ [[Ka-52「アリガートル」>Ka-50]]
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-イタリア
--[[アグスタ>アグスタウェストランド]][[A129「マングスタ」>A129]]
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-ドイツ・フランス
--[[ユーロコプター]]（現[[エアバス・ヘリコプターズ]]）・[[タイガー]]
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-南アフリカ
--[[デネル>デネル・エアロスペース・システムズ]] [[AH-2「ローイファルク」>AH-2]]
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-中国
--哈爾浜 武直10（WZ-10）「霹靂火」
--哈爾浜 武直19（WZ-19）「黒旋風」
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