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*&ruby(げんしりょくくうぼ){【原子力空母】}; [#sa613d8f]
動力を[[原子炉]]による[[蒸気タービン]]で賄う[[航空母艦]]。~
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艦自体が航行するための[[燃料]]補給がほぼ必要なくなる(((数年に一度行われる)大規模なメンテナンスに際して[[燃料棒>ウラン]]の交換((ちなみに、アメリカの[[ニミッツ級>ニミッツ(航空母艦)]]では25年に一度燃料棒を交換しているが、次作の[[ジェラルド・R・フォード]]級では50年間燃料棒の交換が不要な[[原子炉]]を採用し、事実上、就役から退役まで(艦自体の動力としての)燃料補給を不要にするという。))が行われることもある。&br;  その際には船体を切開する必要があるため、年単位で船としての運用が不可能になってしまう。))ため、[[艦載機]]を運用するための[[ペイロード]]が大幅に増強される。~
艦自体が航行するための[[燃料]]補給がほぼ必要なくなるため、[[艦載機]]を運用するための[[ペイロード]]が大幅に増強される。~
また、莫大な余剰出力を確保する事で、電力や[[蒸気カタパルト>カタパルト]]をほぼ無制限に運用できる。~
燃料の排煙が生じないため煙突などを設置する必要がなくなり、また排煙による乱流が生じないため離着陸が比較的安定する。~
こうした特性により、[[通常動力]]の[[空母>航空母艦]]の限界を超える絶大な[[投射弾量]]を確保する事が可能となる。~
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>艦艇の常として、(数年〜十数年に一度行われる)[[大規模なメンテナンス>オーバーホール]]に際して[[燃料棒>ウラン]]の交換((ちなみに、アメリカの[[ニミッツ級>ニミッツ(航空母艦)]]では25年に一度燃料棒を交換しているが、次作の[[ジェラルド・R・フォード]]級では50年間燃料棒の交換が不要な[[原子炉]]を採用し、事実上、就役から退役まで(艦自体の動力としての)燃料補給を不要にするという。))が行われることもある。~
その際には船体を切開する必要があるため、年単位で船としての運用が不可能になってしまう。

一方、[[原子炉]]を取り扱うために必要となる多くの専門技術者と多大な工数、発生した[[放射性廃棄物]]の処理など、運用上の問題がいくつか生じる。~
この問題が艦の運用コストを増大させるため、効率化のために大型化が必要となり、基本的に[[正規空母]]である必要がある。~
現存する原子力空母は[[正規空母]]の基準で考えてさえ極度に巨大であり、そのユニットコストは極めて膨大である。~
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また、空母は[[艦隊]]の構成要素であり、そして僚艦はほぼ全て[[通常動力]]である((かつては[[護衛に就く水上艦>護衛艦]]も原子力推進にすることが試みられたが、膨大なコストがかかることからごく一部の大型艦([[巡洋艦]]クラス)に採用された程度にとどまっている。))。~
単艦単位で考えても[[艦載機]]は膨大な[[ジェット燃料]]を必要とするし、人員も生活物資や休養を必要とする。~
このため、原子力の採用は艦隊全体の運用効率、[[兵站]]負荷という観点では[[通常動力]]に比べて非効率的である。~
#ref(http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/af/USS_Enterprise_%28CVN-65%29.jpg/640px-USS_Enterprise_%28CVN-65%29.jpg)~
世界初の原子力空母「[[エンタープライズ]]」。2012年12月不活性化((書類上の退役は2017年2月。))。~
このため、原子力の採用は[[艦隊]]全体の運用効率、[[兵站]]負荷という観点では[[通常動力]]に比べて非効率的である。~

**主な原子力空母 [#n1df979d]
-[[アメリカ海軍]]
--[[エンタープライズ]](退役)
--[[ニミッツ級>ニミッツ(航空母艦)]]
--[[ジェラルド・R・フォード級>ジェラルド・R・フォード]]
-[[フランス海軍>フランス軍]]
--[[シャルル・ド・ゴール級>シャルル・ド・ゴール(航空母艦)]]
-ソ連/ウクライナ
--ウリヤノフスク級(1143.7計画型重航空巡洋艦『オリョール』)(建造中止)
--ウリヤノフスク級(1143.7計画型[[重航空巡洋艦>航空巡洋艦]]『オリョール』)(建造中止)
-ロシア
--23,000E計画型「シトルム」(計画中)
-中国
--003型(計画中)
-インド
--ヴィシャル(計画中)~
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