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*&ruby(けんぺい){【憲兵】}; [#c8da3c12]
英語では「Millitary Police(MP)」と呼ばれる、軍隊の兵種のひとつ。~
平時には兵舎・基地・船舶及びその他の軍事施設内において警察権を行使し、将兵の秩序・規律を維持するのが任務となっているが、戦時にはこれに加え、移動する味方部隊の交通整理や戦時捕虜の監視なども行う。~
警察権を行使することから、勤務に際しては制服に加え、容易に憲兵であることを識別できるような特殊な徽章・腕章などを着用することが多い。~
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**自衛隊警務官 [#k1cd181b]
現在の[[自衛隊]]では、外国軍での憲兵に相当する[[職種]]・[[職域]]につく隊員を「警務官」と呼称し、刑事訴訟法に規定されている「特別司法警察職員((特定の行政機関の職員のうち、その業務に関する犯罪の捜査について、警察官に準じた権限を行使できる者のこと))」に指定している。~
ただし、厳密に「警務官」と呼ばれ、刑事訴訟法上の「司法警察員」（捜査官としての諸権限を行使できる者）に指定されているのは3等陸海空曹以上の階級にある隊員とされている。~
一方、士長以下の階級にある隊員については公式には「警務官補」と呼称され、刑事訴訟法上では「司法巡査((捜査官として行使できる権限の一部が制限されている者。なお、警察官の階級である「巡査」とは直接関係がない))」に指定される。~
また、[[陸上自衛隊]]で「保安部隊（各方面隊隷下の保安中隊・[[師団]]及び旅団司令部隷下の"警務保安隊"）」に属する警務官については、警察権の運用が停止されている。~
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警務官の主な任務は~
「自衛官が関与した、または自衛隊の施設・船舶内で起きた犯罪の捜査や被疑者の逮捕」~
[[旧軍]]の憲兵は、後述するフランスの「国家憲兵」制度をモデルに作られたため、陸軍の配下にありながら「警察軍」的な性格を併せ持っていた（海軍の要人警護も受け持ち、また、反政府活動家などの弾圧にも関与していた）が、現在の自衛隊警務官では、主な任務を~
「自衛官が関与した、または自衛隊の施設・船舶内で起きた犯罪の捜査や被疑者の検挙」~
「隊内の防犯活動、及び隊員の規律違反防止」((この業務のひとつに「[[脱柵]]した隊員の捜索」もある))~
「交通統制・要人警護・施設警備」~
という、外国軍での一般的な憲兵とほぼ同じものである。
という、外国軍での一般的な憲兵とほぼ同じものとしている。
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**国家憲兵 [#e47fa06c]
国によっては、国境・領海警備や国内における[[武装工作員>テロリスト]]・大規模暴動への対処などを行う治安維持のための武装組織を、憲兵の権限を拡張した形で置いていることがある。~
この組織（もしくは制度）は、日本語では「国家憲兵」と訳されることもあるが、これらは内務省など、陸海空軍とは別個の政府機関の管理下にあることが多く、本来の「憲兵」とは性格が異なっていることに注意が必要である。~
国家憲兵制度を採用している国は、フランスやイタリア・オランダ・トルコなどの欧州圏諸国に多い。~
