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*&ruby(けいきひこう){【計器飛行】}; [#y47b990f]
[[航空機]]の操縦において、姿勢・[[高度]]・位置及び針路の測定を、[[計器]]''のみ''に依存して行う飛行のこと。~
機内の窓から外を視認する事を一切せず、[[計器]]''のみ''に依存して[[航空機]]を操縦する事。~
~
日本の[[航空法]]では、第93条において「地上の物標を利用できる(有視界飛行ができる)場合には計器飛行を行ってはならない」とされている。~
>ただしこれは「''計器のみに依存した飛行をしてはならない''」という意味であり、補助的に計器を見ることまでは制限していない。~
むしろ有視界飛行においては、窓の外を肉眼で見ることを主として、適宜必要な計器を参照する「コンポジット・フライト」が推奨されている。

[[計器飛行方式]]及び「計器航法による飛行((計器飛行以外の、航空機の''位置及び針路の測定''を計器のみに依存して行う飛行。))」とは別のものであることに注意されたい。~
主に悪天候・夜間・[[空間識失調]]など、視界や知覚認識に対する障害が想定される。~
計器飛行の技術を習得していなければ正常な運航が不可能となるような局面も多い。~
~
[[パイロット>エビエーター]]が計器飛行を行う場合、計器航法による飛行を所定の時間・距離を超えて行う場合、[[計器飛行方式]]を行う場合には「計器飛行証明」が必要となる。~
>ただし、(定期航路の[[旅客機]]・[[貨物機]]などを操縦するのに必要な資格である)[[定期運送用操縦士]]・[[准定期運送用操縦士]]の場合は、それぞれの資格試験の内容に計器飛行等が含まれているため、改めて計器飛行証明を取得する必要はない。
[[計器]]だけでは想定外の危険を予期できないため、原則として必要な時にのみ行う((日本の[[航空法]]第93条では「地上の物標を利用できる場合には計器飛行を行ってはならない」と定めている。))。~
特に[[UFO]]との[[ニアミス]]や地形の隆起などは肉眼で見張る事でしか回避できない。~
~
なお、「計器飛行を行わない」事は必ずしも[[計器]]を利用しないという事を意味しない。~
[[計器]]そのものが故障している場合を除き、[[計器]]を利用せずに飛ぶという事はありえない。

>ダッシュボードを一切見ずに自動車を運転しようとする運転手がいないのと同じである。~
実際問題、正しく訓練された人間にとって、計器を無視するなど到底できる事ではない。

**日本語における類義語 [#cd384ca1]
:[[計器飛行方式]]|利用できる限りの[[計器]]と[[航空管制官]]を最大限に利用し、[[飛行計画>フライトプラン]]を提出して飛ぶ事。~
必要な時に計器飛行を行う事も想定されるが、肉眼で確認する事を特段否定しない。
:計器航法|[[航法]]による位置・針路の確認を[[計器]]のみに頼って行う事。~
[[成層圏]]や海上など、眼下を見ても位置を確認できない状況が想定される。~
計器飛行とは異なり、[[高度]]や機位については視覚的な判断にも頼る。
:計器飛行証明|[[エビエーター]]の技術資格。計器飛行を行う技術を習得した事の証明。~
航空機操縦に必須ではないが、[[旅客機]]・[[貨物機]]などの定期航路では必ず要求される((日本では[[定期運送用操縦士]]・[[准定期運送用操縦士]]の資格を取得する際の必須科目となっている。))。


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