【軍事革命】(ぐんじかくめい)

Revolution in Military Affairs (RMA)
技術革新による軍事の劇的な変化のこと。

人類にとって第1の軍事革命は青銅器の登場である。

人類は現在第8の軍事革命を迎えており、それは冷戦終結による軍隊の量的削減と情報通信技術の劇的向上により訪れた戦闘の変革である。
すなわち、データリンク装置、全地球測位装置、精密誘導兵器、高い機動性を持つ部隊などからなる、警戒・通信・指揮・攻撃の統合システムの運用であり、これらによって戦闘の様相が以前と全く違うものになる。

具体的には従来の軍隊を物理的に撃滅するための消耗戦から、圧倒的情報優勢と高速度かつ大容量のデータリンクによる「指示を待たない」極めて迅速な指揮及び行軍により、相手国の反撃に出る余地の無い短時間で主要な指揮統制施設、通信施設などを同時に複数を物理的破壊(ハードキル)若しくはサイバーアタック?等による論理的に破壊(ソフトキル)し、相手国の軍隊には殆どダメージが無いまま指揮統制を乱し無力化することによる、麻痺戦への変革である。

こうした概念は1990年代以降の湾岸戦争コソボ紛争?イラク戦争?において実証された。アメリカと敵対する国家はほぼ初期の段階で軍隊としての統制を乱された。戦闘部隊自体はほぼ無傷であったが、もはや組織的な抵抗は不可能な状態であり、それでも抗戦した部隊はその後の戦闘で多大な損害を出した。 そしてこれらの戦争では軍隊を完全に撃滅することなく政権崩壊もしくは終戦を迎えている。

現代軍隊にとって最重要課題であるが、実現できたのはアメリカ軍のみ。

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