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*&ruby(ぐんがくたい){【軍楽隊】}; [#b8287b65]
Military Band.~
[[軍隊]]の管理下に置かれた楽団。~
（楽器の演奏、作曲、演奏指揮など）音楽の特技教育を受けた兵士、または軍属の音楽家によって構成される。~
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軍楽隊で習練を重ねた兵士が、退役後に民間の楽団で活動する音楽家に転身する事も多い。~
野外演奏のために大きな音量が必要とされるため、基本的には管楽器と打楽器による「吹奏楽」の形態を取る。~
>英国の「Military Band」は軍隊式の演奏方式を指し、民間人で編成された楽団に対しても用いる事がある。~
これは、英国において労働者階級の人々に広まった「金管バンド（ブラスバンド）」と区別するため、といわれている。
歴史的には、指揮官の[[機動]]命令を末端の兵士まで迅速に伝えるための「信号」として、打楽器や笛で大きな音を出した事に始まる。~
また、戦闘時に兵が恐怖に駆られて[[敵前逃亡]]しないよう、また歩調を合わせやすいよう、勇壮な音楽を鳴らしながら行進させる事も必要とされた。~
当時の軍楽隊は伝令の一種として、[[歩兵]]・[[砲兵]]・[[騎兵]]らと共に不可欠な正面戦闘部隊の一員であった。~
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しかし近世以後、[[塹壕戦]]や[[散兵戦]]といった[[戦術]]が採用されると、前線に軍楽隊の居場所はなくなってしまった。~
以降の軍楽隊は将兵の慰安や[[士気]]高揚、儀仗としての演奏などを主任務とするようになっていた。~
後者の場合は伝統的に吹奏楽の技術が継承されているが、前者の慰安目的ではジャズ・ロック・各国のポップスや民俗音楽などを奏でる例もある。
**自衛隊音楽隊 [#cfe8e71d]
現在の[[自衛隊]]では、軍楽隊に相当する組織を「音楽隊」、軍楽科に相当する[[職種]]・[[職域]]を「音楽科」として、それぞれに部隊を編成している。~
また、基地や駐屯地では余暇活動として音楽に触れる[[隊員>自衛官]]・[[職員>背広組]]も多く、「音楽部」「太鼓部」などが一般公開や地域のイベントで演奏を披露する事も多い。~
正式な自衛隊音楽隊の編成は概ね以下の通り。~
-[[陸上自衛隊]]
--中央音楽隊（埼玉県・朝霞駐屯地）~
※国賓に対する栄誉礼での奏楽の他、中央競馬の一部G1レース（日本ダービー・ジャパンカップなど）での発走前のファンファーレの演奏なども行っている。~
また、音楽科隊員に対する特技教育も受け持っている。~
（これは海自の東京音楽隊・空自の航空中央音楽隊も同様）
--北部方面音楽隊（北海道・真駒内駐屯地）~
※1972年の札幌冬季オリンピックでは中心的音楽隊として活動した。~
--東北方面音楽隊（宮城県・仙台駐屯地）~
※仙台七夕まつりではパレード演奏に参加。~
--東部方面音楽隊（埼玉県・朝霞駐屯地）
--中部方面音楽隊（兵庫県・伊丹駐屯地）~
※1970年の大阪万博や1990年の「国際花と緑の博覧会（花博）」などへ参加した他、毎年6月に開催される「3000人の吹奏楽」に通算38回出場している。~
--西部方面音楽隊（熊本県・健軍駐屯地）
--第1〜第15音楽隊（各[[師団]]及び旅団隷下）
--富士教導団音楽隊（静岡県・富士駐屯地）
-[[海上自衛隊]]
--東京音楽隊（東京都・上用賀基地）
--大湊音楽隊（青森県・大湊基地）
--横須賀音楽隊（神奈川県・横須賀基地）
--舞鶴音楽隊（京都府・舞鶴基地）
--呉音楽隊（広島県・呉基地）
--佐世保音楽隊（長崎県・佐世保基地）
--大湊音楽隊（青森県・大湊基地）
--舞鶴音楽隊（京都府・舞鶴基地）
-[[航空自衛隊]]
--航空中央音楽隊（東京都・立川基地）
--航空中央音楽隊（東京都・立川分屯基地）
--北部航空音楽隊（青森県・[[三沢基地>三沢飛行場]]）
--中部航空音楽隊（静岡県・浜松基地）
--西部航空音楽隊（福岡県・春日基地）
--南西航空音楽隊（沖縄県・[[那覇基地>那覇空港]]）~
※自衛隊唯一のビッグバンド編成の音楽隊。~
