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*&ruby(くうほう){【空包】}; [#fe5d04d0]
blank.~
弾頭の付いていない弾薬。撃っても音が出るだけである。~
主な用途は訓練及び[[礼砲]]であるが、動物への威嚇や時報(詳細は後述)にも用いられる。~
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実包と同じく、雷管を取り付けた薬莢に[[装薬]]を詰めて作られるが、弾頭だけは付けずワックス等で蓋がしてある。~
自動銃の[[回転機構]]を正常に動作させるには反動やガス圧が足りないので、手動で排莢・装填を行うが、[[ブランク・アダプター]]などを取り付ければ実包同様に作動させることもできる。~

**午砲 [#ud189df0]
Time Gun/Noon-day Gun.~
一定の時間に、大砲に詰めた空包を撃って近隣地域に時間を告知するもの。~
日本では毎日正午に撃つことが多かったため「&ruby(ごほう){午砲};」(または発砲音から「ドン」とも)と呼ばれたが、外国では1日数度撃つ例もある。~
弾頭の付いていない弾薬。実際の銃砲撃と同様に音と光と煙を出すが、弾は発射されない。~
主な用途は訓練、模擬戦の展示・撮影、発砲許可が下りない状況での威嚇、[[時間の告知>午砲]]及び[[礼砲]]。~
~
元々、英国の海外進出が盛んになった18世紀末頃から、港に停泊する船舶に正確な時間を告知するためにはじまったもので、その後、英国植民地の港を中心に世界中に広まった。~
しかし、市内に音を響かせるには結構な騒音になり、また、[[装薬]]の使用量も多く経費がかかるという欠点があり、時計の精度が向上した20世紀前半には廃れてしまった。~
発射ガスの圧力は戦闘用の実包と同様か、あるいは演出のために増量されている。~
このため、包装の欠片(紙栓など)と共に高温高圧の発射炎が吹き出し、ごく近距離でなら人間を殺傷できる。~
また、清掃を怠っていた場合、銃腔内に付着した異物などが発射されて予期せぬ被害を及ぼす場合もある。~
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日本では1871年(明治4年)に午砲の制度が発足し、大都市を中心に午砲台(午砲所)が設置され、主に陸軍が運用を行っていた((東京をはじめ、[[師団]]の置かれた都市を中心に実施されたが、後に海軍や測候所、自治体も参画する。))。~
しかし、[[第一次世界大戦]]終結後の大正中期、軍縮で経費の削減が余儀なくされたため陸軍が運営から手を引き、順次廃止されてしまった。
関連:[[礼砲]] [[午砲]] [[ブランク・アダプター]] [[ロシアンルーレット]]


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