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*&ruby(くうちゅうきゅうゆ){【空中給油】};
[[航空機]]が基地や飛行場に着陸せず、空中で飛行を続けたまま行う給油のこと。~
これを行うことによって被給油機の[[航続距離]]を飛躍的に伸ばし、さらに着陸して行う給油よりもはるかに時間を短くできるため、[[CAP>戦闘空中哨戒]]や訓練の高効率化、奥地侵攻等が可能である。~
また、燃料切れ=即墜落そして生還の見込みの低い海上の艦載機の墜落防止にも使われる。~
1923年にアメリカ陸軍が初めて実験を行って以来各国で研究が進められていた。[[第二次世界大戦]]以降[[ジェットエンジン]]を搭載したジェット機が[[戦闘機]]の主流となってから研究は加速し、[[朝鮮戦争]]後くらいに確立された。以降[[寄生戦闘機]]方式から急速に移り変わっていった。~
研究の始まったころの空中給油は、給油機がホースをたらし、それを被給油機の後部座席乗員がキャッチして給油口に差し込むというものだったが、現在では大きく分けて[[フライングブーム]]式と[[プローブ&ドローグ]]式の二つが行われている。
*&ruby(くうちゅうきゅうゆ){【空中給油】}; [#v4196e30]
[[航空機]]が[[着陸]]・着艦せず、空中で別の[[航空機]]から[[燃料]]の補給を受けること。~
~
通常、そのような給油を行うための[[空中給油機]]が用意される。~
近年の[[航空母艦]]では[[マルチロールファイター]]に[[増槽]]と給油[[ポッド]]を取り付けて給油機に転用する事が多い。~
~
実質的な[[航続距離]]と[[作戦行動半径>戦闘行動半径]]を飛躍的に伸ばし、[[CAP>戦闘空中哨戒]]や訓練の高効率化、奥地侵攻等が可能となる。~
燃料切れによる[[墜落]]が予想される場合の救助・事故予防にも使われる。~
~
また、[[艦載機]]などの軽量な機体は[[ペイロード]]に余裕が少なく、過積載で[[離陸]]できなくなる場合がある。~
その場合、兵装類を優先して[[燃料]]の少ない状態で[[離陸]]し、後から空中給油で補給する事がある。~
~
[[空中給油機]]は直接戦闘能力に欠け、[[航空優勢]]が確保されていない危険空域では運用にリスクを伴う。~
このため、最終的な[[作戦行動範囲>戦闘行動半径]]は機体本来の[[航続距離]]性能に大きく依存する。

専用の[[空中給油機]]([[KC-135]]、[[K1]]トライスター、[[KC-10]]等)が開発されている他、[[F/A-18]]や[[S-3]]等の既存の[[航空機]]に給油ポッドをとりつけることもある。
>[[ストライクパッケージ]]のような大規模[[攻勢対航空作戦]]では、護衛の[[戦闘機]]を帯同して敵地上空に赴く事もある。

[[戦闘行動半径]]を大幅に延長することを実現したが、敵国上空では当然のごとく空中給油は行えないため、作戦機そのものの[[航続距離]]性能の重要性は失っていない。
関連:[[空中給油機]] [[空中加油機]] [[寄生戦闘機]] [[空中における航空機に対する給油機能及び国際協力活動にも利用できる輸送機能を有する航空機]]

関連:[[空中加油機]] [[空中における航空機に対する給油機能及び国際協力活動にも利用できる輸送機能を有する航空機]]
**略史 [#a6865362]
空中給油は1923年に[[アメリカ陸軍航空隊>USAAF]]が初めて実験を行って以来、各国で研究が進められていた。~
この当時の空中給油は給油機からホースを垂らし、被給油機の後部座席に乗る乗員がこれをキャッチして給油口に差し込むものだった。~
しかし、この方式では[[プロペラ]]にホースが絡む危険性があり、実用には至らなかった。~
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[[第二次世界大戦]]以降、[[ジェットエンジン]]が[[戦闘機]]の主流となってから研究は加速。~
[[朝鮮戦争]]期(1950年代前半)に基礎的な技術が確立され、以降、[[寄生戦闘機]]方式から急速に移り変わっていった。~
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現在では、大きく分けて[[フライングブーム]]式と[[プローブ&ドローグ>プローブアンドドローグ]]式の二つが採用されている。~
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http://www.masdf.com/altimeter/kagamigahara/s/tyep88r.jpg ~
(初期の空中給油試験。[[八八式偵察機]])


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