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*&ruby(くうかんしきしっちょう){【空間識失調】}; *&ruby(くうかんしきしっちょう){【空間識失調】}; [#rd1ff4db] &ruby(バーテイゴ){Vertigo};.~ [[パイロット]]が[[航空機]]の位置や姿勢を把握できなくなった状況のこと。~ 水平線が確認できない雲中、夜間などに、視覚や[[G]]の体感により、計器の表示が信頼できなくなり、誤った認識を持ってしまう事により発生する。空間識失調に陥った事を自ら認識しなければ墜落事故に繋がる。 ~ 加減速の[[G]]と[[重力]]の混同、視覚と体感重力の食い違いなどによって生じる方向感覚の混乱。~ 地上を見て確認する事ができない雲中・夜間など、あるいは外界が見えない客室内で発生する事が多い。~ 眩暈などの症状を伴い、乗り物酔い・映像による3D酔いなどとの関連も指摘されている。 >例えば、[[旅客機]]の乗客は、[[離陸]]直後に「まっすぐ上昇している」と思い込む傾向にある。~ しかし、窓をよく注視していると「実は[[空港]]の周囲を旋回している」という事がままある。~ この時、乗客は空間識を失調し、自分がどの方向に動いているか認知できなくなっているのである。 「イメージよりも[[計器]]を信用しろ」という標語は全世界あらゆる[[パイロット]]の標語ではあるものの、時としてベテランも空間識失調に陥る事がある。 [[パイロット>エビエーター]]がこの状態に陥ると[[航空機]]の位置や姿勢を正しく認識できなくなり、大変危険である。~ 実際、[[航空機]]の操縦訓練では「自分の頭の中の認識よりも[[計器]]を信用しろ」と教えられる。~ それでも、熟練[[パイロット>エビエーター]]でさえ空間識失調に陥ったまま、間違った認識で操縦を続けてしまう事はある。~ ~ そのため、[[F-2>F-2(日本)]]のようにボタン一つで正常な姿勢に戻す機能を備えた[[航空機]]もある。~