【九七式戦闘機】(きゅうななしきせんとうき)

旧日本陸軍の戦闘機。型式はキ-27

1937年、陸軍の九五式戦闘機に変わる新型戦闘機として中島、川崎、三菱に競争試作が命じられ、結果運動性に優れた中島飛行機製のキ-27が1938年に九七式戦闘機として採用された。

徹底した軽量化、そして空力を洗練した格闘戦重視の機体であり、同時代の戦闘機の中では桁外れの運動性を発揮、その運動性を活かしてノモンハン事件?でソ連軍戦闘機を格闘戦で圧倒した(もっとも事件終盤はソ連軍が格闘に乗ってこず、一撃離脱戦法に切り替えたため、それなりの被害も被った)。

だが、7.7mm機銃x2と言う武装はあまりに貧弱で、防御の優れた敵機に命中しても撃墜出来ず、またあまりに本機が戦果を上げたため、陸軍内に極端な格闘戦偏重主義を招き、後継機である一式戦闘機”?”は「九七式戦と同等どの運動性」を求められため開発が遅延した。また格闘戦偏重主義は、大戦中期以降、戦訓から欧米列強が格闘戦から、速度と高度を活かした一撃離脱戦法に切り替えるととたんに被害が増え、苦戦を強いられるという皮肉な結果にもなった。


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