【金の壁】(かねのかべ)

技術的には可能であるにも関わらず、開発費・生産費・維持費が高額すぎて実現不能な(破綻した)プロジェクトを指す比喩表現。
元は超音速航空機の開発計画に関する揶揄で、音の壁熱の壁を突破した先に待つ最後の壁とされる。*1

科学技術上の問題ではないため、一般的な科学者・技術者の立場では検知できない。
このため、量産体制や実用段階に入った後、経済面での問題が起きてから初めて存在に気付く事も少なくない。
そして、それに気付いた時にはもはや修正することは不可能に近く、配備計画の縮小やプロジェクト自体の凍結以外に手の打ちようもなくなってしまうのが現実である。

関連:音の壁 熱の壁 コンコルド コンコルド症候群 F-22 B-2 90式戦車 まいど1号 F-2 XB-70


*1 配備するのが遅すぎて成果が無意味になる「時間の壁」、法制上の欠陥や政治的都合によってプロジェクトが暗礁に乗り上げる「バカの壁」などもあるにはあるが、これらは常に問題になるわけではない。

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