【金の壁】(かねのかべ)

航空機の高速化・ハイテク化に伴う価格の上昇により、開発や生産に莫大な資金が必要となったため、最先端の技術を投入することにより、「技術的」には可能であっても「コスト的」に不可能であることを言う。

軍用機の開発では、まず音の壁、次に熱の壁、最後に金の壁を突破することが必要である。

熱の壁などは、技術的にはチタニウムなどの複合合金を多用することにより解決可能であるが、コストが膨大になってしまうため、まさに金の壁である。

このように技術を最優先した機体(F-22B-2など)は、たとえ量産化にこぎつけても、金の壁に阻まれて生産数を極端に減らされる*1羽目に陥ることが多々ある。

関連:音の壁 熱の壁


*1 F-22は空軍型750機・海軍型546機の生産予定だったところ、実際の生産数は187機(空軍型のみ)にとどまることとなり、一方のB-2は、130機あまりの生産予定がわずか21機で打ち切られた。

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