【近接航空支援】(きんせつこうくうしえん)

Close Air Support (CAS).

事前の作戦計画ではなく、地上部隊前線航空管制官からの要請に応じて臨時に行われる軍用機の対地攻撃
航空優勢が完全であれば攻撃ヘリコプター、そうでなければマルチロールファイターを投入するのが一般的。

交戦中の友軍を支援するのが主な目的であり、戦車歩兵・短距離SAMなどが主な目標となる。*1
通常の空爆に比べて対象が小さく、友軍が至近距離にいる事も多いため、精度の高い攻撃が要求される。
市街戦が主体となる現代の戦争では更にその傾向が強い。
こうした状況を踏まえ、攻撃手段としては誘導爆弾機関銃機関砲)、対レーダーミサイルなどが主に選択される。

地上部隊の支援を意図した空対地攻撃は、軍用機の黎明期であった第一次世界大戦時にはすでに行われている。
ただし、地上部隊と密接に連携するようになったのはスツーカ急降下爆撃機によるドイツの電撃戦から。

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(写真はエアショーでの展示飛行。実戦ではこのような超低空ではなく、高度数千mの上空から攻撃を行う)


*1 大抵は地上の部隊から攻撃目標の指示が与えられるが、友軍の位置の把握のみ行って、後は航空機側から目標を選んで攻撃することもある。

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