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*&ruby(かんかんしき){【観艦式】}; [#n51531c0]
海軍[[艦艇]]により行われる軍事パレード。Fleet Review.~
（対外戦争の勝利や独立・建国・建軍記念日など）国家・海軍に慶事((王制の国であれば王家の慶事（新国王の即位や国王・後継者の婚儀など）があった際の式典の一環として行われることもある。))があった時や大演習の終了後などに行われるのが普通。~
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その起源は、イングランドとフランスの「百年戦争」の最中である1341年、イングランド国王・エドワード�契い�出撃に際し、自軍艦隊の威容を観閲したことにはじまる。~
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海軍の主力艦艇の大部分が参加することが多いため、かつては国の内外に向けて国家・海軍の威容を宣伝するのが目的であったが、近年では同盟・友好国間の防衛交流や国民に対する海軍のPRといった意味合いも濃くなっている。~
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一般的には、式場となる海面に参加艦船が停泊し、上部甲板に出て威儀を正した乗組員たちの前方を、観閲者（国王・大統領・首相など）の乗った艦が通過するという形式((この形式は、1897年に英国のヴィクトリア女王即位60年祝賀の際に行われたものが基となっている。))で行われるのが主体であるが、「観閲艦と受閲艦が互いに移動する」方式((現在、[[海上自衛隊]]が行っているのもこの方式であるが、更に展示訓練もイベントのメニューに加えている。))や、「陸上に立つ観閲者の前を受閲艦が低速で通過する」方式のものもある。~
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わが国では明治維新直後の1868年、大坂湾の天保山（現在の大阪市港区・大阪北港内）沖において行われたのが最初である。~
このときは、明治新政府に帰順した藩の所有する艦船(6隻)とフランス艦1隻の計7隻を、明治天皇が陸上からご覧になられた。~
以後、1940年の「紀元二千六百年特別観艦式」まで計18回行われたが、[[大東亜戦争]]の開戦と、その結果による海軍の解体に伴って廃絶となった。~
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戦後、[[海上自衛隊]]の創設に伴い、1957年に東京湾で再開され、その後毎年行われていたが、[[第四次中東戦争>中東戦争]]による石油ショックに伴い1973年を最後に中止。~
その後、1981年に三度復活し、以後は3年に1回、「自衛隊記念日」である11月1日前後に行われることになった。~
>観艦式が行われない年は、[[陸上自衛隊]]または[[航空自衛隊]]がそれぞれ観閲式を行うため、3年に1度の持ち回り関係が維持されている。
Fleet Review.~
**国際観艦式 [#g1a5f978]
観艦式には、時として海外同盟国の艦船が招聘されることもあるが、これを発展させた形で、複数国の艦船が一堂に集結して交流を深める「国際観艦式」という行事が毎年行われている。~
2002年には海自の創設50周年（前身である「保安庁海上警備隊」創設の1952年から数えて）を記念して、日本がホスト国となって開催された。~
このときに参加した国及び艦船（日本以外）は次の通りである。~
-日本（ホスト国）
-オーストラリア：FFG03「シドニー」（アデレート級(改オリバー・ハザード・ペリー級)[[フリゲート]])
-チリ ：BE43「エスメラルダ」（練習帆船)
-フランス：FF731「プレリアル」（フロレアル級フリゲート)
-インド：DOG60「マイソール」（デリー級[[駆逐艦]])
-韓国 ：DDG971「&ruby(クァンゲト・デワン){広開土大王};」・FF958「&ruby(チェジュ){済州};」・AOR57「&ruby(チョンジー){天池};」(広開土大王級駆逐艦・&ruby(ウルサン){蔚山};級フリゲート・天池級補給艦)
-マレーシア：FF25「カスツーリ」・LST1503「スリ・インデラ・サクティ」（カスツーリ級(FS1500型)[[コルベット]]、スリ・インデラ・サクティ級補給艦)
-ニュージーランド：F77「テ・カハ」（テ・カハ級フリゲート）
-ロシア：CG011「ワリャーグ」・FG937 R-18「タランタル�供廖Α�B345(877型)」（[[スラヴァ]]級ミサイル[[巡洋艦]]・1241型「[[タランタル>タランタル型]]」級大型ミサイル艇・キロ（[[パルトゥース]]）級[[潜水艦]]）
-シンガポール：LST208「レゾリューション」（エンデュランス級[[ドック型揚陸艦]]）
-タイ：FFG421「ナレスアン」・FFG456「バンパッコン」（ナレスアン級(F-25T型)フリゲート・チャオプラヤ級(053HT型)フリゲート）
-アメリカ：CG49「ヴィンセンス」（[[タイコンデロガ]]級[[イージス巡洋艦>イージス艦]]）
海軍[[艦艇]]により行われる軍事パレード。~
海軍の主力艦艇を集結させて威容を宣伝する、一種の[[砲艦外交]]として行われている。~
近年では同盟・友好国との交流や自国民に対するＰＲを目的とした、一種の演習と見る向きもある。~
国家的な記念日や慶事を祝して、または大規模な演習の締めくくりとして行われるのが通例。~
また、このときには郵政事業庁（当時。現在の日本郵政グループ各社）が、観艦式に参加したヘリコプター[[護衛艦]]「しらね」(DDH-143)((当日は観閲者の小泉首相（当時）が乗艦し、観閲部隊の旗艦を務めた。))、[[イージス艦]]「[[ちょうかい>こんごう]]」(DDG-176)と、（艦を飾りつける「満艦飾」をイメージした）国際信号旗をあしらった図案の記念切手を発行したが、これは兵器を図案とした戦後初の郵便切手ともなった。((この種の切手は終戦後、[[GHQ]]の意向を受けて発行・使用が禁じられていた。))~
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[[当時の発行案内（郵便事業株式会社webサイト内）:http://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/tokusyu/2002/1001/index.html]]
参加する[[艦艇]]は停泊するか艦隊を微速航行を行い、見栄えの良い隊形に整列する。~
この時、必要最小限以外の乗組員を正装させ、船の上部甲板に整列させる((これは戦闘への即応体制を取っていない、すなわち攻撃する意志がない事を示す意味もある。))。~
乗組員はその状態で来賓に対して敬礼の姿勢を取り、互いが見えなくなるまでこれを維持する。~
観艦式における来賓をどう迎えるかは各国や個々の式典ごとに様々である。~
来賓が臨時に船に乗船している場合、[[艦艇]]は停泊した状態で来賓の通過を見送るのが通例である。~
来賓が陸上から観覧する場合、[[艦艇]]は隊列を維持したまま来賓の眼前を低速で通過する。~
来賓が他国の軍用[[艦艇]]である場合、双方が来賓を迎える態勢を取って低速ですれ違うの通例。
