艦上攻撃機のバックアップ(No.15) - 航空軍事用語辞典＋＋

【艦上攻撃機】(かんじょうこうげきき) †

航空母艦から運用可能な攻撃機。
「艦攻」とも呼ばれる。

おおむね3世代に分けられる。

第二次世界大戦期: 航空魚雷を利用した対艦攻撃、および爆弾による対艦・対地爆撃を担当。
同世代の艦上爆撃機よりも搭載量・投射弾量が多く、巨大目標に対する爆弾投下には適していた。
（当時の爆撃機は急降下爆撃能力を要求されるため、攻撃機よりも運動性が高く軽量な傾向にあった)
通信士や射手も搭乗する複座／三座の構造が一般的で、通信機能を利用して偵察機として転用されることも多かった。
大きく機体が重いため発進時の滑走距離を長く取る必要があり、艦上での配置・移送に配慮が必要だった。
冷戦期: ジェットエンジンとアビオニクスの普及により、魚雷が相対的に非効率化して爆弾・ロケット弾が主流となった。
同時に、偵察任務が複雑化したために偵察機として使用されることはなくなった。
また、1970年代以降は空対艦ミサイルが対艦攻撃の主流となっている。
現代: マルチロールファイター化が進んで機種統合され、艦上戦闘機との区別があいまいになりつつある。