【慣性航法装置】(かんせいこうほうそうち)

Inertial Navigation System. (INS)
航法支援装置のひとつで、物理法則のひとつ「慣性の法則」を利用して自らの現在位置を割り出すもの。
高精度のジャイロと加速度計によって機体の加速度を感知し、それを2回積分して位置情報を算出する。

外部からの支援を必要とせずに位置情報を割り出せるため、長距離を航行する航空機の多くが採用する。
ただし長時間使っていると誤差を生じるため、他の航法装置と組み合わせて誤差を修正するのが一般的である。

誘導爆弾ミサイルなどにも用いられることが多く、この場合は慣性誘導?装置と呼ばれる。


1983年にオホーツク海上空で発生した「大韓航空007便撃墜事件」では、事件発生の原因のひとつとされた。

乗員がこの装置の設定をミスしたことが元となって、所定の航路を逸脱してソ連領空へ侵入してしまい、対領空侵犯措置のために出動したソ連空軍戦闘機に、米空軍の偵察機RC-135)と誤認されて撃墜されたもの。


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