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*&ruby(かくぶんれつろ){【核分裂炉】};
*&ruby(かくぶんれつろ){【核分裂炉】}; [#r1831f59]

[[核分裂]]を安定的に行うための設備。~
制御棒や減速材を用いて、[[核分裂]]を臨界ぎりぎりに収めながらエネルギーを発生させる。~
原子力発電では[[燃料]]の90%以上が比較的安定した[[ウラン238>ウラン]]で占められるが、[[潜水艦]]等では90%以上の高濃縮ウランを用いるのが一般的。

原子核反応の一つである[[核分裂]]を安定的に行うための設備。制御棒や減速材を用いて、[[核分裂]]を臨界ぎりぎりに収めながらエネルギーを発生させる。~
**主な利点と欠点 [#w7241055]
-利点
--質量当りのエネルギーが極めて膨大なため、運用に必要な[[燃料]]は非常に少量。
--上記の理由から、一度設置すれば運用コストは低い。
--酸素が不要なため[[潜水艦]]の[[エンジン]]として有利。
--排気による環境汚染がない。
-欠点
--炉は同程度の出力を持つ[[内燃機関]]や[[ガスタービン]]よりも巨大である。
---熱量を放散するために巨大な冷却機構を要する。
---自然災害や[[爆撃]]、不慮の事故などの際に[[放射性物質]]の飛散を防ぐための巨大な遮蔽容器を要する。
--建造に必要な初期費用が高い。
--整備手順は煩雑で、しかも整備員は[[被曝]]による健康上のリスクを伴う。
--始動する際に外部からのエネルギーや中性子の導入などといった特殊な処置が必要になる。
--使用済み燃料は高レベル[[放射性廃棄物]]である。~
--事故発生時に極めて悲惨な事態が想定され、政治的理由から反対運動を受けやすい((現代ではチェルノブイリ原発事故などの教訓から非常に厳重な事故対策が取られており、危険な臨界が始まると自動的に停止するように設計されているが、それでも原発事故を危惧する声は少なくない。))。
--炉心は常に冷却が必要で、運転停止後も冷却できなければ安全な停止状態を維持できない。((たとえ制御棒を全て挿入して核分裂反応を抑えても、核燃料は常に熱を発しているため、冷却材を循環させ続けなければ炉は破壊される。))

**現在のシェア [#c218d011]
世界的なシェアにおいてはアメリカがトップ、次いでフランス、日本と続く。~
特にフランスは国内シェアと併せて原子力発電推進国としてよく話題に上る。~

国内発電量の割合ではリトアニアやフランスが80%近くと突出して高く、他には旧東側諸国が比較的高い((ソビエト崩壊に際して核技術者が流出したのではないか、と見る向きもある。))。~
中進国や無資源国家では、産業が発展していくとともに積極的に採用される傾向にある。~
いわゆる[[ならず者国家]]も強く保有を望む傾向にあるが、これはおそらく電力を賄うためではなく、大国に対抗しうる戦略兵器の開発・生産のためという側面が強いと見られる。~
日本では発電の30%超を占め、主に昼夜問わず消費される基幹電力を賄っている。~
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[[燃料]]としては一般的には[[ウラン238>ウラニウム]]ないしは[[プルトニウム239>プルトニウム]]を使い、[[核分裂]]によって生じた膨大なエネルギーを冷却材によって取り出すことができる。原子力発電に用いられる[[燃料]]は大部分(90%以上)が[[核反応]]しない[[ウラン235>ウラニウム]]で占められているが、[[潜水艦]]等では高濃縮ウラン(90%以上が[[燃料]])を用いる。~
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[[核分裂]]は質量当りのエネルギーが[[化学反応]](火力発電等)に比べて300万倍もの膨大なエネルギーを取り出すことが出来るため、運用に必要な[[燃料]]は非常に少なくて済む(数年〜数十年に一度の交換)。反応に酸素が必要無いため、[[潜水艦]]用の主エンジンとしても有利。ただ、放射能を遮蔽するために分厚いコンクリート等で覆われ(遮蔽容器)、冷却機構があるために炉自体は大きくならざるを得ないし、大掛かりな整備や[[核燃料>燃料]]の交換は簡単には出来ない。~
そのため、炉の運転自体の運用コストは[[化学反応]]に比べて低いことが多いが、炉自体の建造費は高い。また、出力調整は制御棒の出し入れによって行うが、安全に制御を行うには時間がかかるため、あまり行わないし行うべきものでもない。始動にも膨大なエネルギーが必要とする(建造時は別:外部からの中性子の導入が必要)。~
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各炉の名前は、[[燃料]]の違いと減速材の違いを示している。~
[[燃料]]として[[ウラン238>ウラニウム]]を使うものは減速材の名前を指す([[軽水>軽水炉]]・[[重水>重水炉]]・[[黒鉛チャネル>黒鉛炉]])。[[軽水炉]]は更に細かく分かれ、一次冷却材の使用法([[加圧水型>加圧水型原子炉]]・[[沸騰水型>沸騰水型原子炉]])で分かれる。~
燃料として[[プルトニウム239>>プルトニウム]]を主に使うものは[[高速増殖炉]]である。~
また、両者の中間的なものとして[[中速中性子炉]]がある。~
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必然的に生じる核廃棄物の処理も[[放射能]]を中和する手段は現状ではないため、大きな問題である。~
核廃棄物には大きく分けて、低レベル放射性廃棄物(作業員の私物から炉自体まで)と高レベル放射性廃棄物(使用済み[[核燃料>燃料]])に分かれる。~
低レベル放射性廃棄物は、焼却処理や放射性物質をある程度取り除いた後、ドラム缶に積めたりプラスチックやセメント等で固めて、通常のゴミとさほど変わらず、埋め立て処分を行うことができる。気体の場合は放射性物質をある程度取り除いた後、空中に放出する。~
高レベル放射性廃棄物は非常にやっかいである。水分を取り除いた後、ガラスで固めてステンレス容器に収める(ガラス固化体)。高レベル廃棄物は熱を帯びるため、数十年間冷却保管された後、地中深くに埋められる。この後世まで負担を残す処理方法が問題視されている。~
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現在、世の中で使われる炉の殆どが[[軽水炉]]である。日本では、全てがそれであり、またその中でも[[加圧水型>加圧水型原子炉]]と[[沸騰水型>沸騰水型原子炉]]が半々程度存在する。~
核分裂を使うことの危険さが指摘されているが、大抵の原子炉(日本含む)は自己制御性があるように作られているはずである。これは、核分裂が臨界を大きく逸脱しないように、臨界が進めば自然に収まる方向に進むような性質である。なお、チェルノブイリとして有名な炉は[[黒鉛炉]]であり、自己制御性の無さが問題とされた。~
また、原子炉自体も強固な遮蔽容器に覆われており、地震から多少の爆弾までならば、一応は安全ということになっている。~
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なお、[[ウラン>ウラニウム]]は決して潤沢な資源ではないため、[[燃料]]を生み出すことも出来る[[高速増殖炉]]や、ウランとプルトニウムを混ぜて使う[[MOX燃料>新型転換炉]]が生まれた。~
他には、[[ウラン>ウラニウム]]に比べれば潤沢なトリウムを[[ウラン233>ウラニウム]]に変換しながら使う方式も研究段階では存在する。~
ちなみに、[[ウラン>ウラニウム]]を使う炉では[[核分裂]]の生成物として[[プルトニウム]]が生まれるため、[[核燃料>燃料]]の[[プルトニウム]]の量が段々増えていく。その[[プルトニウム]]も[[核分裂]]するため、最終的にはエネルギーの半分近くは[[プルトニウム]]による[[核分裂]]の結果であり、[[プルトニウム]]も重要である。~
また、この[[プルトニウム]]が[[核兵器]]に転用できるということで、しばしば話題に上る。
~~
[[ウラニウム]]炉~
-[[軽水炉]]~
--[[加圧水型原子炉]]~
--[[沸騰水型原子炉]]~
-[[重水炉]]~
-[[黒鉛炉]]~
どの国でも上記のような[[原子炉]]特有の問題や[[核兵器]]に関する偏見から問題視される事が多いが、発電コストや環境負荷の関係上、有力な代替システムはそうそう存在しないのが現状である。~

[[プルトニウム]]炉~
-[[高速増殖炉]]~
**核分裂炉の分類 [#sf425aaa]
-[[ウラニウム>ウラン]]炉:[[燃料]]として[[ウラニウム>ウラン]]を使う炉。~
[[核分裂]]の副産物として[[核兵器]]に転用しやすい[[プルトニウム]]が生成されるため、外交上問題になる場合も多い。~
--[[軽水炉]]~
---[[加圧水型原子炉]]~
---[[沸騰水型原子炉]]~
--[[重水炉]]~
--[[黒鉛炉]]:減速剤として黒鉛を使うもの。効率は悪いが天然[[ウラニウム>ウラン]]をそのまま使える。~
-[[プルトニウム]]炉:[[燃料]]として[[プルトニウム]]を使う炉。~
--[[高速増殖炉]]~
-中間的性質
--[[中速中性子炉]]~
--[[新型転換炉]]:[[ウラニウム>ウラン]]と[[プルトニウム]]を混合したMOX燃料を用いる。~
--[[高速炉]]~

中間的性質
-[[中速中性子炉]]~
-[[新型転換炉]]~


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