【海兵隊】(かいへいたい) †

Marine(Corps)/Landing party.

海上で勤務に就く兵士のうち、小銃や戦車・野戦砲・APCなどの陸戦兵器*1を運用する者で構成された部隊。
主として海岸・港湾からの浸透・橋頭堡確保を任務とする*2。
特定の海兵隊組織を指す場合、各国の制度・名称に応じて「海軍陸戦隊」「海軍歩兵」などと訳す場合もある。

古くは拿捕に際して船上で白兵戦を行う歩兵を起源とし、多くは船員を兼ねていた。
また、艦船乗員の規律維持*3や海外植民地における暴動への対処*4も任務とされていた。
こうした歴史的経緯から、現在でも海軍の所属としている国が多い。

前述のとおり、実際の任務はほぼ全て陸軍由来の物資・技術で行うため、陸軍の所属と定める国家もある。

時代の変遷と共に制度が多様化したため、現代の「海兵隊」に国際的な定義はない。
総体的には、前述のとおり主に海岸・港湾からの浸透・橋頭堡確保を任務として編成される場合が多いが、海外遠征を前提とした陸海空合同の統合軍組織として再編した国家や、緊急展開するための特殊部隊として小規模な部隊を運用する国家もある。

関連：SEALs　アメリカ海兵隊

*1 この他、運用上の都合から揚陸艦や近接航空支援用の航空機が組み込まれることもある。
*2 この他、在外公館の警備や海外に在留する自国民の保護も任務となることが多い。
*3 当時、艦船を実際に操縦する水夫は「国王に忠誠を誓う兵士」ではなかった。
*4 この場合、海兵隊員に加えて艦船の乗員からも人員を抽出して「陸戦隊」を編成するのが普通だった。

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