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【海上警備隊】 †
Coastal Safety Force.
第二次世界大戦後の1952年、日本国政府が海上保安庁の隷下に組織した海上武装組織。
現在の海上自衛隊の母体となった組織である。
官僚制度上では海保の隷下にあったが、当時の海上保安官のトップであった「警備救難監*1」の統制を受けないなど、独立性の高い組織であった*2。
設立後間もない1952年8月、海保から「保安庁」の隷下に移されて「保安庁警備隊(Safety Security Force)」となり*3、さらに1954年7月、防衛庁・自衛隊の発足に伴って海上自衛隊と改められている。
組織 †
定員は6,038名(海上警備官5,947名、事務官91名)とされたが、実員1,122名(海上警備官1,045名、事務官77名)であった*4。
また、外交・政治的な手続きやアメリカ海軍から貸与された船艇*5の整備に時間がかかったため、発足時には船艇の正式引き渡しが間に合わず、陸上機関のみにとどまっていた。
- 海上警備隊総監(海上警備監(甲))
- 海上警備隊副総監(海上警備艦(乙)、この時点では空席)
- 海上警備隊総監部
- 総務部
- 警備部
- 経理補給部
- 技術部
- 横須賀地方監部長(海上警備監(乙)または海上警備監補)
- 横須賀地方監部次長(海上警備監補または一等海上警備正)
- 横須賀地方監部
- 船隊
- 総務部
- 警備部
- 経理補給部
- 技術部
*1 現在の「海上保安監」。海軍では中将にほぼ相当。
*2 海上保安庁の項にもあるように、当時の海上保安官は旧海軍予備学生や民間船舶業界の出身者が多く、大東亜戦争中に帝国海軍(殊に連合艦隊)の通商保護軽視施策で多くの犠牲を払わされた記憶が強く残っていた。
*3 この時、警察予備隊も保安庁の隷下に移されて「保安隊」となる予定だったが、事務手続きの都合から本部組織のみの移行にとどまり、実働組織の移行は同年10月まで延期された。
*4 海上警備官のほとんどは旧海軍の出身者だった。
*5 フリゲートや上陸舟艇など。