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*&ruby(かえんほうしゃき){【火炎放射器】}; [#n6947e00]
水の代わりに発火した液体[[燃料]]を噴射する巨大な水鉄砲。噴射の圧力として圧搾ガスを用いる((古代ではサイフォンが使われていた記録もある。))。~
水の代わりに発火した液体[[燃料]]を噴射する巨大な水鉄砲。噴射の圧力として圧縮ガスを用いる((古代ではサイフォンが使われていた記録もある。))。~
軍用としては[[装甲]]・[[塹壕]]・建物に隠れる人間を焼き殺したり、森林や家屋を焼き払う用途に用いる。~
焼き畑農業・除雪などの作業用や、[[化学兵器]]・[[細菌兵器>生物兵器]]に汚染された物の焼却処分にも使われる。~
~
人間を殺す道具として見た場合、[[有効射程]]は20m前後と短く、[[散弾銃]]や[[小銃]]に対して非常に不利である。~
[[燃料]]タンクは非常に重く、しかも消費効率が悪く、遠くまで届く事もない。~
液体を撒き散らすという性質のため、銃のように伏せて身を隠しながら撃ったら自分も炎に焼かれてしまう。~
さらに、発光して音を鳴らしながら燃える炎は戦場でも非常に目立ち、敵からの反撃を非常に的確なものとする。~
被弾して燃料タンクに穴の一つも空こうものなら、燃料を撒き散らして味方ごと火達磨となる凄惨きわまりない末路が待っている。~
被弾して燃料タンクに穴の一つでも開いてしまえば、燃料を撒き散らして味方ごと火達磨となる凄惨きわまりない末路が待っている。~
基本的には戦場に炎を生じさせるための工作用具であって、これを直接人に向けるのは効率が悪い。

>また、火炎放射器は残虐な上に目立つ兵器であるため、憎悪の対象になりやすい。~
捕虜となった場合に[[報復]]として問答無用で殺害される事もあったという。

一方、液体燃料は燃えたままあちこちに飛び散る上(([[第一次世界大戦]]頃の火炎放射器は飛び散りすぎて使用者も危険にさらすほどだった。&br;  現代の火炎放射器は必ず燃料に増粘剤が添加されている。))、揮発性のため隙間を通して浸透する事もある。~
つまり、[[手榴弾]]並かそれ以上の広範囲に渡って危害を加える事ができる。~
揮発した燃料が[[装甲]]の隙間からも浸透するため、場合によっては[[主力戦車]]の撃破さえ可能である((稼働状態の[[戦車]]に至近距離から炎を浴びせられるチャンスなどそうそう滅多にあるものではないが。))。~

**略史 [#ucf294e7]
:中世|7世紀頃、東ローマ帝国が「ギリシャの火」「ビザンティンの火」などと称される火炎放射器を配備していた。~
同時期のイスラム教圏でも製法の異なる同種の兵器が確認されており、先に開発したのがどちらかは判然としない。~
海戦において木造軍船を焼き払う用途に使われた他、攻城戦においても防衛側が好んで使ったとされる。~
当時の秘密兵器であったため燃料の製法や詳細な構造は不明で、東ローマ帝国の滅亡と共に資料も散逸した。
:20世紀初頭|1901年、ドイツ人技師リヒャルト・フィードラーが火炎放射器を開発。[[第一次世界大戦]]における[[塹壕戦]]に投入された。~
当時のものは燃料噴射の中断が不可能で、2分ほど連続で炎を噴射し続けた後に破損する単発の兵器であった。~
:[[第二次世界大戦]]|[[歩兵]]が背負うタイプの火炎放射器が実用化され、各国で配備された。~
[[塹壕]]や洞窟に対する攻撃で特に大きな戦果を挙げ、多くの兵士が煙や酸素不足によって窒息死した。~
また、[[戦車]]の武装として火炎放射器を搭載する「火炎放射戦車」も開発されたが、これは失敗作として消えていった。~
:[[ベトナム戦争]]|ジャングルに潜む[[ゲリラ]]を焙り出すために火炎放射器が活用された。~
これは火炎放射器が大規模に運用された最後の戦争であり、これ以降、火炎放射器は兵器としての地位を失っていく。~
:現代|[[焼夷>焼夷弾]][[ロケット弾]]、[[サーモバリック弾>燃料気化爆弾]]などの後継兵器が出現し、[[軍隊]]の正式装備からは外された。~
:現代|[[焼夷>焼夷弾]][[ロケット弾]]、[[燃料気化爆弾]]などの後継兵器が出現し、[[軍隊]]の正式装備からは外された。~
とはいえ、現在でも立木・雑草・廃棄処分品を焼却したり、積雪を融かす((ただし、これで融かすことの出来る雪の量は限られている。&br;  1963年に起きた「昭和38年1月豪雪(38豪雪)」の災害派遣出動で、[[陸上自衛隊]]が火炎放射器による除雪を試みたが、大量に燃料を消費する割りに効率が悪い(わずかに表面が融けただけであったという)ことが判明して使用中止となった。))ための作業用機械として多少の需要がある。


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