【応力外皮構造】(おうりょくがいひこうぞう)

容器を卵のカラのように丸みがかった構造で作る事。モノコックフレーム構造とも。
外側(外皮)だけで自重を支えるものを指し、内部に支柱などを通すものは含まれない。

身近な例としては風船やシャボン玉、あるいはペットボトルや缶容器などが知られる。
大型の工業用途としては航空機や車両など、常に振動し続け、かつ地面などに固定する事もできない装置によく用いられる。

何かが衝突した際の応力(反作用)を外皮の広い面積で受け止める事ができるため、ねじれ、たわみに強い。
丸い形状自体も表面積が小さく、応力に強いために厚みも薄くなるため、重量が軽くなり材料費も節約できる。

反面、局部的に強い力を受けるとその部分が変形・破壊されやすい。
構造的に脆い部分が受ける振動などは補助構造材(サブフレーム)などで補強する事が可能だが、
銃弾や工具など鋭利な先端が突き立てられた場合にはどうしても貫通しやすくなる*1
そのため、炭素繊維強化樹脂チタニウム合金など軽量かつ頑丈な素材を用いる事が多い。


*1 主な原因は薄さにあるので、分厚く形成すれば戦車の装甲などの用途にも耐える。しかしそのように分厚い構造になると応力外皮構造としての利点は大幅に失われる。

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