【沿岸警備隊】(えんがんけいびたい) †

Coast Guard.

主として海上（特に自国の排他的経済水域内）において司法警察?・警備活動・捜索救難活動などに従事する武装組織（準軍事組織）。
軍隊（海軍）や他の準軍事組織（国境警備隊・警察軍・国家憲兵隊など）・陸上を管轄する警察から独立した組織として置かれる国もあれば、それらの隷下に置かれる国もある。
また、国によっては独立した「沿岸警備隊」を置かず、それらの業務を海軍や国境警備隊・警察などが自ら行うとする国もある。

沿岸警備隊を「軍隊・国境警備隊や警察から独立した組織」とする国であっても、任務の一部は海軍や警察と重複することから、海軍や警察とは密接な連携が図られることが普通*1。

関連：海上保安庁　アメリカ沿岸警備隊

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主な業務 †

国により細かな差異はあるが、沿岸警備隊の主な業務は次のようなものがある。

  • 航行中の船舶内で起きた犯罪の捜査及び被疑者の拘束
  • 海上における防犯活動
  • 漁船の違法操業、密貿易、違法出入国、海賊行為などへの対処
  • 領海・排他的経済水域・重要港湾・船舶の警備
  • 海上において起きた事故への対処（事故船舶・航空機及びその乗員・乗客の捜索救難、火災の消火、流出した海洋汚染物質の除去）
  • 海洋調査（海流・海底地形などの科学的調査及び観測活動）
  • 海上交通業務（海図の作成、灯台、航路標識、その他航法支援施設の設置・運営）
*1 （甲乙両国間に正式な宣戦布告のない状態で）仮想敵国の戦闘艦艇が自国の沿岸で武力行使の意思を示し、沿岸警備隊の装備では対応しきれない際には軍隊に対応を委ねなければならないし、海上で起きた犯罪の被疑者や海賊が、船を降りて陸地に逃亡した場合には陸上の警察とも連携しなければならない。
　　また、戦争状態になれば軍隊の後方警備対応も疎かになりやすいので、そこでも沿岸警備隊の人員・資材が必要となるであろう。

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