【液体燃料ロケット】(えきたいねんりょうろけっと)

ロケットエンジンの一種。
酸化剤燃料を液体の状態でタンクに貯めておき、それらを燃焼室へ送り込んで燃焼させる。

推進剤としては

が用いられる。
このうち「液体水素−液体酸素」が最も高い比推力(推進剤質量当りの推力)を持つのでよく用いられるが、極低温(-250℃)の液体水素の取り扱いは難しく、低速の段階では必ずしも最高の推力を出すわけではない。

固体燃料ロケットに比べ、タンクやターボポンプなどの部品を必要とするため推力重量比は劣る。
しかし、比推力の高い推進剤を使えるため、推進剤を含めた推力重量比では勝ることが出来る。
また、推力の制御が容易で、必要に応じて点火消火も可能であるため、宇宙船姿勢制御装置や、弾道ミサイルおよび宇宙ロケット?の主エンジンとして使われる。
エンジンの構造が複雑なため整備が難しく、開発と運用、製造に高度な技術と高いコストが必要で燃料充填に時間がかかるという欠点がある。(しかし地上でエンジンの燃焼試験は可能である)。
更に使用される燃料も極めて毒性が強い*1ものが多く、温度管理などの取り扱いを誤れば容易に爆発を引き起こすため管理が難しいと言う問題もある。


*1 人体はもちろん、ロケットそのもののタンクや配管を腐食させるため一度燃料を注入したらあまり長期間保管できない場合も多い。

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