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*&ruby(わいまーるきょうわこく){【ワイマール共和国】}; Weimarer Republik（ドイツ語読みではヴァイマルになる）~ *&ruby(ヴぁいまるきょうわこく){【ヴァイマル共和国】}; [#ge165e95] Weimarer Republik (ヴァイマラー・レプブリク) ~ 1919年〜33年、ドイツに存在した共和制国家。~ ~ 1918年に入った頃には、第一次世界大戦におけるドイツの敗北は既に決定的であったが、少しでも有利な条件で講和したいという皇帝ウィルヘルムII世ら権力者の思惑により停戦がなかなか実現しないまま小競り合いを続けていた。~ そんなさなかの10月27日、ドイツ北部キールの軍港で水兵が出撃命令を拒否して軍艦のエンジンを破壊し、一部の軍艦では反乱した水兵により完全に制圧されるなどした。~ 直ちに1000名もの水兵が拘束されたが反乱は収まらず、戦争に嫌気がさしていた民衆は水兵に同情的な態度を示してデモを行うなどしたため、反乱は数日のうちに北部各地にまで広がった。これによりウィルヘルムII世が退位、亡命に追い込まれることになり帝政ドイツは崩壊した。（ドイツ革命）~ まもなく新政権により11月11日には停戦が成立、4年にも及ぶ第一次世界大戦は終結した。~ その後、社会民主党の主導で党首のフリードリヒ・エーベルトが初代大統領となり共和制を宣言。その際に採択されたドイツ国憲法が、ワイマール市で開催された憲法評議会にちなみワイマール憲法と呼ばれている。~ 1918年初秋、[[第一次欧州大戦>第一次世界大戦]]における[[同盟国>三国同盟]]の敗北は決定的となりつつあった。~ しかし、疲弊し和平を望むドイツ帝国に対し[[協商国>三国協商]]、特にアメリカ合州国((当時の国号はまだ「合衆国」では無い。))は、停戦の条件として「皇帝ヴィルヘルム二世等、ドイツ各王国の国王の退位」を要求しており、この受け入れ難い停戦条件に皇帝及び帝国閣僚は停戦協定樹立を決断できずにいた。~ 加えて国民や軍の将兵の大半も又、戦況劣化から生活を圧迫されながらも犇々と敗戦を迎えつつある帝国の現実を受け入れられずに戦闘を続けていた。~ ~ 関連：[[ドイツ革命]] [[ベルサイユ体制]] [[ワイマール憲法]]~ そんな最中の1918年10月29日、ニーデアザクゼン州・ヴィルヘルムシュハーフェン市の軍港にて[[水兵>戦闘員]]等は英北海[[艦隊]]への[[特攻>特別攻撃]]作戦を命じられるがこれを拒絶。~ 続く同年11月3日、先日のヴィルヘルムシュハーフェン港での命令違反を受けて、シュレシュヴィヒ=ホルシュタイン州・キール市の軍港にて水兵等が[[蜂起>クーデター]]し、同市はレーター（労兵協議会）に掌握された。~ ~ この反乱は忽ちドイツ全国へと飛び火し、同年11月7日には社会民主党がミュンヘン市にて革命政権を樹立。バイエルン王国国王ルートヴィヒ三世((全名：ルートヴィヒ・ルイトポルト・ヨゼフ・マリア・アロイシュ・アルフレート・フォン・ヴィッテルシュバッハ。))は退位した。~ 同年11月9日、帝国宰相マクシミリアン・フォン・バーデンは皇帝の退位を（それも独断で）宣言し、社会民主党党首フリードリヒ・エーベルトに首相の座を譲り渡した((因みに彼は立憲君主制を掲げていたが、国内の左派と時世がそれを許さなかった。))。~ これを受けてドイツ帝国皇帝((実際にはプロイセン王国国王であった。))ヴィルヘルム二世((全名：フリードリヒ・ヴィルヘルム・ヴィクトル・アルベルト・フォン・プロイセン。))はオランダへ亡命、同年11月28日に退位宣言に署名、これにてドイツ帝国は終焉を迎えた。（十一月革命）~ ~ その後、1919年1月19日に採択されたドイツ国憲法が、ヴァイマル市で開催された憲法評議会に因みて「ヴァイマル憲法」と呼ばれ、以後、1933年に[[アドルフ・ヒトラー]]を首班とする「国家社会主義ドイツ労働者党（NSDAP）」が政権を取るまでの14年間をヴァイマル共和国と呼ぶ。~ ~ 関連：[[ベルサイユ条約]]~
