*&ruby(りんくす){【リンクス】}; [#ub30d0e1]
Westland Lynx~
英仏の陸海軍で使用することを前提に設計された、ウェストランド社（現[[アグスタウェストランド]]）製の軍用[[ヘリコプター]]。初飛行は1971年。~
シュド・アビアシオン（現[[ユーロコプター]]）も開発に参加し、[[ライセンス生産]]もおこなっている。~
[[UH-1]]よりも高性能な機体として開発され、[[アルーエト3]]などの後継機として用いられている。~
[[エンジン]]として[[ロールスロイス]]・ジェム [[ターボシャフト]]を双発で備え、[[ローター]]はグラスファイバーや[[チタニウム]]を用いた4枚ブレードの折り畳み式で、当初から海上運用が意識されている。~
とはいえ陸上型と海上型では機体構造に差異があり、海上型が[[ランディングギア]]を備えているのに対し、陸上型では[[ランディングスキッド]]を備えテイルブームの折り畳み機構も省略されている。~
リンクスMk.8ではBERP（英国実験ローター計画）に基づき改良型の[[ローター]]を装備し能力向上を果たしている。このBERPローターは旧型にも改修装備されたほか、[[AW101]]にも活かされている。~
輸出も行われており、英仏両国以外にも、オランダ海軍をはじめ旧西ドイツ、アルゼンチン、ブラジル、デンマーク、韓国などでも採用されている。~
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**スペックデータ [#lf104a4b]
|乗員|2名+兵員12名|
|全長|15.17m（主ローター含む）/11.92m（胴体のみ）|
|全高|3.51m|
|[[主ローター>メインローター]]直径|12.80m|
|回転円盤面積|128.7��|
|空虚重量|2,578kg|
|運用自重|3,072kg（[[対戦車攻撃>攻撃ヘリコプター]]仕様）|
|最大離陸重量|4,876kg|
|最大兵装搭載量|594kg|
|[[エンジン]]|ロールス・ロイス ジェム41-1[[ターボシャフト]]（[[推力]]835kW）×2基|
|最大速度|140kt|
|[[海面上昇率>上昇率]]|661m/min|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|3,660m|
|[[ホバリング]]高度限界|3,230m（OGE）|
|最大[[航続距離]]|340nm（機内[[燃料]]のみ）/724nm（[[増槽]]使用）|
|兵装|[[BGM-71「TOW」>TOW]][[対戦車ミサイル]]×8発（陸軍型）&br;シースキュアまたはAS.15[[空対艦ミサイル]]×4発、スティングレイ誘導短魚雷×2発（海軍型）等|
**派生型 [#afeec1b4]
-WG.13~
試作・原型機。1971年3月に初飛行した。~
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-HT.3~
英陸軍向けの練習機型。提案のみ。~
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-リンクスACH~
実験機型。~
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-リンクスMk.1~
イギリス陸軍向け汎用型。「リンクスAH.Mk1」とも呼ばれる。~
[[TOW]]を搭載可能。~
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--AH.1GT~
AH.1のAH.7規格への暫定改修機。後にリンクスAH.7仕様へ改修された。~
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--AH.5~
イギリス陸軍用の実験仕様機。4機のみ製造。~
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--AH.6~
イギリス海兵隊向けの機体。提案のみ。~
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--AH.7~
[[イギリス陸軍]]用の攻撃ヘリコプター型。~
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--リンクスMk.9~
Mk.8に自衛用[[空対空ミサイル]]装備能力を持たせた、イギリス陸軍向けスーパーリンクス。~
愛称「バトルフィールドリンクス」。「リンクスAH.9」とも呼ばれる。~
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-リンクスMk.2~
イギリス海軍向けの[[対潜>対潜ヘリコプター]]・対艦哨戒ヘリコプター型。~
「リンクスHAS.Mk2」とも呼ばれる。~
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--リンクスMk.2（FN）~
フランス海軍向けのリンクスMk.2。「リンクスHAS.2（FN）」とも呼ばれる。~
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-リンクスMk.3~
Mk.2の[[エンジン]]強化型。「リンクスHAS.Mk3」とも呼ばれる。~
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--リンクスMk.3S~
保全通信装置（secure radio systems）を追加したMk.3の改良型。~
「リンクスHAS.3S」とも呼ばれる。~
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--リンクスMk.3GM~
ペルシア湾での作戦用に改修された海軍型。~
GMとはペルシア湾用改修（Gulf Modification）の略。19機が改修された。~
「リンクスHAS.3GM」とも呼ばれる。~
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--リンクスMk.3S（ICE）~
極地活動用に改修された海軍型。2機が改修された。「リンクスHAS.3S（ICE）」とも呼ばれる。~
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-リンクスMk.4~
フランス海軍向けのリンクスMk.3。「リンクス HAS.Mk4（FN）」とも呼ばれる。~
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-リンクスMk.8~
各部を改良し、BERPローターを装備した英海軍向け性能向上型。~
愛称「スーパーリンクス」。「リンクスHMA.8」とも呼ばれる。~
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-AW159~
エンジンをCTS800双発にするなどした、英陸海軍向け最新型。~
愛称「リンクス・ワイルドキャット」。~
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**主な輸出型（カッコ内は輸出国での呼称） [#d24784dd]
-Mk.21（SAH-11）~
HAS.2のブラジル海軍用輸出型。~
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-Mk.21A~
スーパーリンクスのブラジル海軍用輸出型。~
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-Mk.23~
HAS.2のアルゼンチン海軍用輸出型。後日、ブラジルおよびデンマークに輸出。~
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-Mk.25（UH-14B）~
HAS.2のオランダ海軍用輸出型。~
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-Mk.27（SH-14B）~
HAS.2のオランダ海軍用輸出型。~
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-Mk.28~
AH.1のカタール国家警察用輸出型。~
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-Mk.80~
HAS.2のデンマーク海軍用輸出型。~
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-Mk.81（SH-14C）~
HAS.2のオランダ海軍用輸出型。~
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-SH-14D~
オランダ海軍向け性能向上型。~
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-Mk.86~
HAS.2のノルウェー空軍用輸出型。~
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-スーパーリンクス Mk.95~
HAS.8のポルトガル海軍用輸出型。~
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-スーパーリンクス Mk.99~
HAS.8の韓国海軍用輸出型。~
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-Super Lynx 300~
エンジンをCTS800-4Nに換装した型。2001年6月に初飛行した。~
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**生産されなかったもの・計画中止のものなど~ [#tdae6b44]
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-Mk.22~
エジプト海軍用輸出型。~
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-Mk.24~
イラク軍用輸出型。~
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-Mk.26~
イラク軍用輸出型。~
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-Mk.82~
エジプト軍用輸出型。~
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-Mk.83~
サウジアラビア軍用輸出型。~
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-Mk.84~
カタール軍用輸出型。~
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-Mk.85~
アラブ首長国連邦軍用輸出型。~
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-Mk.87~
アルゼンチン海軍用輸出型。[[フォークランド紛争]]勃発で輸出禁止に。~
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-Mk.88~
ドイツ海軍用輸出型。~
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-Mk.89~
ナイジェリア海軍用輸出型。~
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-Mk.90~
デンマーク向け輸出型。~
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-バトルフィールド・リンクス~
輸出向けに提案。~
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-バトルフィールド800~
輸出向け提案型。1992年計画中止。~
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