【ラムジェット】(らむじぇっと)

Ramjet Engine.

ジェットエンジンの一種。
筒の中に円錐形の蓋を付けたような単純な構造で、大気を圧縮する機構を持たない。
吸気口は大気を取り込んで圧縮するためではなく、超音速の気流を亜音速まで減速するために存在する。

設計上耐えられる最高速度がマッハ6〜8に達し、これは航空機用のエンジンとしては最も速い*1

音速を越えた状態で稼働させる事を想定しており、機体が前進する際のラム圧によって吸気を行う。
マッハ2.5未満の速度域では極端に効率が悪く、マッハ0.5未満では全く作動しない。
ラムジェットのみで離陸する事はできないので、初期加速用の補助エンジンが必ず必要となる。

現状、極超音速航空機を運行する需要はほとんどないが、一部の超音速戦闘機偵察機に採用例がある。
また、一部のミサイルでも二次的な動力として使われている。

関連:ターボラム パルスジェット スクラムジェット


*1 あらゆるエンジンの中で最速なのはロケットエンジンだが、絶望的に燃費が悪いため宇宙ロケットや小型ミサイル以外では現実的でない。

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