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*&ruby(もしん・ながん){【モシン・ナガン】}; [#s3e1436a]
ロシア帝国時代から生産が続けられていた、ロシア軍の[[ボルトアクション式小銃>ボルトアクションライフル]]のシリーズ。~
開発者のセルゲイ=モシン大佐とナガン兄弟((エミール=ナガンとレオン=ナガン))にちなみ、モシン・ナガンライフルと総称されることが多い。~
Мосин-Наган~
~
大量に生産され、供与か流出で世界中に散らばった((ロシア兵器のこういうところは、今も昔も変わらないようだ。))。~
第二次大戦後は、[[AK47]]に主力小銃の座を譲ったものの、高威力と命中精度を生かして[[狙撃銃]]として使われ、1960年代に[[ドラグノフ>SVD]]が後継となるまで第一線で使用され続けた。~
非正規戦でゲリラなどに使用されたのはもちろん、民間レベルでも非常に多く流通していて、アメリカの市場では安値で叩き売りされている。~
19世紀末期のロシア帝国時代に開発された[[ボルトアクション式小銃>ボルトアクションライフル]]。~
「モシン・ナガン」の名は開発者のセルゲイ=モシン、エミール=ナガン、レオン=ナガンらに因む。~
~
**スペックデータ(M1891/30) [#j6fe6ca4]
口径:7.62mm~
全長:1,232mm(M91/30)/1,013mm([[カービン]]モデル)~
銃身長:
重量:4kg(M91/30)/3.4kg(M38)/4.1kg(M44)~
作動方式:ボルトアクション~
使用弾薬:R7.62mm×54R(ラシアン)/7.62mm×53R(フィンランド)~
装弾数:5発(箱型弾倉・クリップ)~
銃口初速:850m/s(ライフル)/800m/s(カービン)~
ロシア帝国崩壊後もソビエト連邦が長期にわたって大量生産を続け、海外供与や密輸などの形で世界中に散らばった。~
[[第二次世界大戦]]後にソビエト軍の[[小銃]]が[[AK47]]に更新されて以降も、1960年代に[[ドラグノフ>SVD]]が登場するまで[[狙撃銃]]として使われ続けた。~

> 一部の[[スペツナズ]]では[[ドラグノフ>SVD]]ですら「[[有効射程]]と命中精度が難がある」として骨董品のモシン・ナガンを持ち出していた。~
このため、高精度[[狙撃銃]][[SV-98]]が別途開発されるに至っている。

[[冷戦]]時代の[[内戦]]・[[代理戦争]]などを通じて相当数が[[ゲリラ]]・[[テロリスト]]の手に渡り、2024年現在でも相当数が[[紛争]]地帯に残存していると推定される。~
民間市場にも商業流通しており、比較的安価な猟銃としてアメリカなどで需要がある。~


**スペックデータ [#j6fe6ca4]
|製造社|トゥーラ造兵廠&br;イジェフスク造兵廠&br;セストロレック兵器廠&br;フランス国営兵器工場&br;[[SIG]](スイス)&br;[[ステアー]](オーストリア)&br;[[レミントン]](アメリカ合衆国)&br;[[ウェスティングハウス]](アメリカ合衆国)など多数|
|口径|7.62mm|
|全長|1,232mm(M91/30)&br;1,013mm([[カービン]]モデル)|
|銃身長|730mm(M91/30)&br;514mm(カービンモデル)|
|重量|4kg(M91/30)&br;3.4kg(M38)&br;4.1kg(M44)|
|作動方式|ボルトアクション|
|使用弾薬|7.62x54mmR(ラシアン)&br;7.62x53mmR(フィンランド)&br;7.92x57mm [[Mauser>マウザー]](ポーランド・ドイツ([[鹵獲]]))&br;8×50mmR Mannlicher(オーストリア(鹵獲))&br;.30-06(アメリカ(民間市場向け))|
|装弾数|5発(箱型弾倉・クリップ)|
|銃口初速|865m/s(ライフル)&br;800m/s(カービン)|
|有効[[射程距離]]|500m&br;800m以上(光学機器使用時)|
~
**バリエーション [#i1a098ba]
-M1891:ロシア帝国時代から使われている小銃、第二次大戦時もほとんどが現役。
-M1891/30:M1910を基に機関部の簡略やコストダウンが図られた、M1891の近代化改修型。~
--ドラグーン:騎兵隊向けライフルモデル。着剣可能。~
--コサック ライフル・ドラグーン:上記モデルと同じであるが、銃剣なしで使用する。~
--M1907:カービンモデル。銃剣不可。~
--M1891/31t:最も生産されたモデル。
--M1910:M1891のカービンモデル、着剣装置廃止。
--M1938:M1891/30のカービンモデル、着剣装置廃止。
--M1891/59:カービンモデル。~
-M1944:M1938に折りたたみ式スパイク銃剣を装備した改良型。
-wz.1891:マウザーシステムを取り入れたポーランド生産型。
-wz.1891/30:wz.1891の近代改修型。~
-53式歩槍:M1944を中国でライセンス生産したモデル。~
-ソ連/ロシア製
--M1891:~
ロシア帝国時代から製造されている原型。~
[[第二次世界大戦]]時もほとんどが現役で使用された。~
~
---Gew252(r):~
ドイツ軍が[[鹵獲]]したM1891に付けた呼称。~
~
--M1891/10:~
M1891の改良型。~
照準器と強化ボルト、トリガーガード後方にあるフィンガーレストを除去し、新型バレルバンド交換を容易にするため、スロットタイプ・スリングマウントの導入した。~
~
--ドラグーン:~
M1891の[[騎兵]]向けモデルで10cm短い。着剣可能。~
~
---コサック ライフル・ドラグーン:~
上記モデルと同じであるが、[[銃剣]]なしで使用する。~
~
--M1907:~
[[カービン]]モデル。銃剣装着不可。~
前床・後床の側面にスリングを通す穴があり、銃身全体を木部で覆っている。~
~
--M1891/30:~
M1910を基に機関部の簡略やコストダウンが図られた、M1891の近代化改修型。~
~
---Gew254(r):~
ドイツ軍が鹵獲した小銃型に付けた呼称。~
~
---7.62mm ZielGew256(r):~
ドイツ軍が鹵獲した狙撃銃型に付けた呼称。~
~
--M1910:~
M1891のカービンモデル、着剣装置廃止。~
~
--M1938:~
M1891/30のカービンモデル、着剣装置廃止。~
~
---Kar453(r):~
ドイツ軍が鹵獲したM1938に付けた呼称。~
~
--M1891/59:~
再生産モデル。M1959とも。~
~
--M1944:~
M1938に折りたたみ式[[スパイク]]銃剣を装備した改良型。~
~
---Kar457(r):~
ドイツ軍が鹵獲したM1944に付けた呼称。~
~
--KO-91/30:~
モロト社が製造するM1891/30のレプリカ。~
~
--KO-91/30M:~
モロト社が製造するM1891/59のレプリカ。~
~
--OTs-48:~
KBPの子会社のTsKIB SOOがスポーツ、狩猟用として生産した型。~
~
---OTs-48K:~
OTs-48のブルパップ化モデル。~
~
-フィンランド製
--M/91:~
フィンランド生産型。~
~
---M/91rv:~
M1891 ドラグーン・ライフルのフィンランド生産型。~
~
--M/24:~
国内設計モデル。7.62mmx53R弾を使用する。~
フィンランド白衛軍に配備された。~
~
--M/27:~
初めての独自設計モデル。~
~
---M/27rv:~
M27の騎兵隊向けカービンモデル。~
~
--M/28:~
フィンランド自衛軍向けの小銃。[[シモ・ヘイヘ]]、スロ・コルッカが使用した。~
~
---M/28-30:~
アップグレードモデル。~
~
--M91/35:~
M27の代替モデル。M28 M28/30などと共に置き換えられた。~
~
--M39:~
軍の提案により若干変更点があるM28/30を元に作られたモデル。~
初期生産型はモシン・ナガン特有である直線型グリップを採用しているが、以後のモデルは握り込み型であるピストルグリップを採用している。~
~
--M56:~
7.62x39弾を使用するモデル。実験用に開発。~
~
--M39/60:~
M39に暗視光学装置を搭載したモデル。~
~
--M28/57:~
バイアスロン向けモデル。7.62x54R弾を使用する。
~
--M28/76:~
選抜射手/競技射撃向けモデル。フィンランド陸軍で改造・製作された。
~
--Tkrv85:~
選抜射手/狙撃手向けモデル。~
~
-ポーランド製
--wz.1891:~
マウザーシステムを取り入れたポーランド生産型。~
~
--Karabinek wz.91:~
騎兵用モデル。~
~
--Karabinek wz.91/98/23:~
略称はwz.91/98/23。~
7.92x57mmモーゼル弾を使用し、モーゼルGew98のストリップ式クリップがそのまま使用できる。~
~
--Karabinek wz.91/98/25:~
wz.91/98/23の改良型。略称はwz.91/98/25。~
装着できる銃剣がGew98のSeitengewehr 98になっている。~
~
--Karabinek wz.91/98/26:~
wz.91/98/25の改良型。略称はwz.91/98/26。~
~
--wz.1891/30:~
wz.1891の近代改修型。~
~
-アメリカ製~
--U.S.ライフル 7.62mm モデル1916:~
ロシア国内産業の疲弊で、自国で武器を生産できずにアメリカに製造を委任した時期に生産されたもの。~
~
-中国製
--53式歩槍:~
M1944を中国で[[ライセンス生産]]したモデル。~
ストックに「チュー木」を使用している。~
~


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