【マルチロールファイター】(まるちろーるふぁいたー)

Multi Role Fighter (MRF)
複数の用途に対応できる戦闘機のこと。
「多用途戦闘機」「スイングロールファイター(Swing Role Fighter)」とも。

かつて、作戦機は戦闘機攻撃機爆撃機偵察機などといった目的別にそれぞれ航空機が開発されていたが、技術の進歩により、戦闘機にも攻撃機と同程度の爆弾空対地ミサイルを搭載し、運用できるようになった。

もとより機動性に優れた戦闘機が自衛用に空対空ミサイルを装備することにより、空対空戦闘力を維持しつつ攻撃機爆撃機の任務を遂行する事によって、生存性が高まるだけでなくそれらを守る護衛戦闘機なども必要無くなり効率が高まる。
さらに、1種類の航空機が複数の用途に対応できるようになったことで、柔軟な作戦を行えるだけでなく、整備性が上がったり交換部品の供給が単純化・効率化される、といった長所もある。

湾岸戦争において爆弾を装備したF/A-18は、自衛用のAIM-7及びAIM-9空対空ミサイルにより、迎撃してきたイラク軍の戦闘機撃墜し、さらに爆撃をも成功させるという快挙を見せた。
爆装した戦闘機が敵戦闘機と会敵した場合に爆弾を投棄し、身軽になるという手順は過去のものである。
1980年代以降に登場した戦闘機は、ほぼ全てこれに分類されると言っても過言ではない。

関連:DRF

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AGM-65空対地ミサイルを発射するF-16戦闘機
Photo: USAF


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