【マクダネル・ダグラス】(まくだねるだぐらす)

マクダネル・ダグラス(McDonnell? Douglas )。

ジェームス・マクダネルが起業したマクダネル・エアクラフト社と、ドナルド・ウィルズ・ダグラス設立のダグラス・エアクラフト社の合併によって誕生した航空機メーカー。
ジェット旅客機DC-8DC-9のコスト高や、ベトナム戦争に端を発する経営難に陥ったダグラスは合併案を模索、マクダネルの応募を受け入れて両社は合併した。
旧ダグラス部門の責任者に旧マクダネル社の社長が就任したことから、マクダネルによる吸収合併とされる事もある。

合併後もF-15F/A-18といった傑作戦闘機を輩出し、アメリカの航空産業を代表するメーカーとなった。
他にもハープーントマホークといったミサイルの製造にも携わっている。

民間部門でもDC-9スーパー80、DC-10MD-80?MD-90?MD-11といった傑作旅客機も輩出し、ボーイングエアバスと肩を並べる旅客機メーカーとしての地位も確立した。
特にDC-10ロッキード社のL-1011「トライスター」に対する格好のライバル的存在となり、激しい受注合戦を繰り広げた。

しかし、米ソ冷戦終結後の軍縮において、JSFATFなどの次世代戦闘機開発競争に敗北・ATA?A-12?)の開発中止*1、民間部門でも大型化への波に乗り遅れた事から深刻な販売不振に陥る。
そして1997年7月31日にボーイング社へ吸収され、同年8月1日にマクダネル・ダグラス社としての活動を休止した。

カリフォルニア州ロングビーチにあった工場は、ボーイング吸収後も稼動していたが、2006年5月23日、B717(旧名MD-95)の最終号機(第156号機)生産を以って活動を停止している。

関連:MDヘリコプターズ DC-4 DC-5 DC-6 DC-7 MD-11


*1 その後、米政府から開発費の返還訴訟を起こされる。

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