【ボーイングビジネスジェット】(ぼーいんぐびじねすじぇっと)

Boeing Business Jet(BBJ).

アメリカのボーイング社が、自社製の旅客機をベースに開発・生産しているビジネス機
特に双発小型ジェット旅客機B737をベースにしたものをこう呼んでいる。

B737-700型をベースに、-800型の主翼降着装置?を用いて離陸重量を増やし、内装をビジネス機仕様に改良したものである。
各国の企業や富裕層に属する個人が導入している他、政府専用機としての導入例もある。

アメリカ(VC-25)や中東産油国などのように、B747クラスの大型機を政府専用機とした場合、(大洋を横断できる長い航続距離が利点ではあるものの)離着陸できる空港飛行場が限定されてしまう*1が、B737クラスの小型機であれば離着陸できる空港飛行場は多い。
さらにベースとなったB737自体も、(本機のベースともなっている)現在販売中のモデルは改良されて旧型よりも航続距離を伸ばしている*2ため、「国家元首・閣僚のプライベートジェット」としては比較的手ごろな機体となりうる。

なお、ボーイング社では「ボーイングビジネスジェット」としてB737の他、B747-8B777B787といった中・大型機をベースとしたVIP仕様機も販売している。

参照:http://www.boeing.com/commercial/bbj/

スペックデータ(BBJ1)

乗員2名(機長副機長
乗客8〜63名
全長33.63m
全高12.57m
翼幅35.79m
空虚重量42,895kg
最大離陸重量77,560kg
エンジンCFMインターナショナル? CFM56-7?ターボファン×2基
推力117.4kN)
最高速度マッハ0.82(890km/h)
航続距離11,480km(乗客8名)
11,075km(乗客25名)
10,205km(乗客50名)
実用上昇限度12,496m

バリエーション

  • ボーイングビジネスジェット(BBJ(BBJ1とも)):
    原型機。B737-700型がベースで、後に-700ERのベースにもなった。

    • C-40B「クリッパー」:
      アメリカ空軍が高官輸送用として採用した機体の制式名。

  • ボーイングビジネスジェット2(BBJ2):
    B737-800型をベースにしたもの。

  • ボーイングビジネスジェット3(BBJ3):
    B737-900型ベースの機体。

  • ボーイングビジネスジェットC(BBJ C):
    B737-700C型ベースの機体。

  • BBJ MAX7:
    B737-MAX7型ベースの機体。

  • BBJ MAX8・MAX9:
    B737MAX8/MAX9型ベースの機体。
    新しいCFM LEAP-1B高バイパスターボファンエンジンと、燃費を13%改善する最新のウイングレットを備える。

  • BBJ 747-8:
    B747-8ベースの機体。

  • BBJ 777:
    B777ベースの機体。
    75人の乗客を乗せて18,580kmの航続距離を持つ-200LRベースのモデルと、17,220kmの航続距離を持つ-300ERベースのモデルがあった。

  • BBJ 777X:
    B777Xベースの機体。
    75人の乗客を乗せて21,583kmの航続距離を持つ-8と、20,372kmの航続距離を持つ-9がある。

  • BBJ 787:
    B787ベースの機体。
    25人の乗客を乗せて18,418kmの航続距離を持つ-8と、17,566kmの航続距離を持つ-9がある。


*1 これらの大型機が離着陸するには、2500〜3000m級の滑走路を備えた飛行場が必要となる。
*2 現在はETOPSの改善などにより、南極大陸などごく一部を除けば、地球上のほとんどの場所へ双発機が飛べるようになっている。

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