【ヘッケラー&コッホ】(へっけらー&こっほ)

Heckler & Koch GmbH
1950年に設立された、ドイツの大手名門銃器メーカー。
ドイツ語読みでは「ヘックラー・ウント・コッホ」であるが、英語読みで「ヘッケラー アンド コック」と呼ばれたり、略して「H&K」と呼ばれることも多い。
本社はドイツ南部のバーデン=ヴュルテンベルク州のオベルンドルフに所在する。
1949年にドイツの歴史ある銃器メーカーのマウザー社を退職した技術者、エトムント・ヘックラーとテオドア・コッホ、アレクス・ザイデルの3名が1950年に設立した。
創立当初はミシンなどを作っていたが、1956年に1956年にドイツ連邦軍が創設されたことに、伴い銃器製造に切り替えた。
この時より現在に至るまで「Keine Kompromisse!(妥協しない)」をスローガンに活動している。
1991年、H&Kはブリティッシュ・エアロスペース?の一部門であるロイヤル・オードナンスに買収され、その傘下というポジションでSA80の改修に貢献した。その後、ブリティッシュ・エアロスペースは1999年にBAEシステムズへと体制が変わり、H&Kは2002年に宇宙航空用途のためにドイツに作られたグループ企業(H&K Beteiligungs GmbH)へ再び売却された。
2004年にはSA80改修の実績を見込んだアメリカ軍からM4の改修を依頼され*1、各部の信頼性向上を中心に改修がなされたHK416を開発している。
2009年にはドイツの有名銃器メーカーの一つであり、第二次世界大戦においてドイツ軍向けにStG44を生産していたことで知られるハーネル社を買収した。
G3を始めとした耐久性、信頼性、命中精度といったポテンシャルが高い銃器を製造することで有名。
技術面に関しては全体的に保守的傾向が強い欧州の銃器メーカーだが、H&K社は銃器に関しては非常に先端的な技術を積極的に取り入れる傾向の強い企業。精緻にして、巧妙なそのマテリアルシステムは往々にして高額な商品を生み出す原因であるが、そこから生まれる銃たちはそれを補って余りある性能を持っていることに疑いの余地はない。
ただG11に代表されるように、その先端技術重視の傾向が裏目に出たケースも少なくないようである。

ドイツの「GSG9」やイギリスの「SAS」といった各国の特殊部隊を筆頭に、多くの軍・法執行機関が同社の銃器を多数採用している。

主な製品


*1 これに関しては「H&K側から提案した」とする説もある。

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