【ブリーチ】(ぶりーち)

  1. breech.
    銃尾(砲尾)。後装銃に必須の部品。
    小銃遊底や、半自動式拳銃のスライドなど。

    関連:閉鎖機構

  2. breach.
    突き破る事。特にCQBで建物や部屋へ突入するために、ドアや窓などを突き破る行為を指す。
    侵入路を確保するのはもちろん、意表を突く事で敵の混乱を招き、掃討を容易にする効果も期待できる。
    破壊にあたっては二次的な被害が発生しないよう注意する必要があり、特に人質を傷つけない配慮は重要。
    逆に、近くにいた敵ごと巻き込んでしまっても構わない場合にはあえて強引な手法が選択される事もある。
  • 扉破壊(ドアブリーチ)
    軍や法執行部隊が用いる突入手法。正攻法。
    • ブリーチングチャージ(テープ状に加工したC2)などの爆薬で扉板を破砕する*1
    • 散弾銃でドアノブや錠前、あるいは蝶番を撃ち抜き破壊する*2
    • 破城槌(バッテリングラム)でドアノブを破壊する
    • フーリガンツール(金槌・バール・ピッケルを兼ねる災害救助用工具)でドアをこじ開けるか破砕する
  • 窓破壊(ウィンドウブリーチ)
    法執行部隊で用いられる突入手法。
    トラップやバリケードにより扉からの進入が困難な際に選択される。侵入前に「視察装備」での安全確認が重要。
  • 壁破壊(ウォールブリーチ)
    主に軍が用いる突入手法。法執行部隊が用いるのは稀。
    上記の進入方法が困難だったり、敵の虚を突く必要性が高い場合に用いる最終手段。
    十二分な情報収集や視察装備での確認は必須。
    『ペルー日本大使公邸人質事件』で特殊部隊がトンネルを掘って公邸1階の床を爆破し進入したのはこの手法の一種。
    • 爆弾などで壁を爆破する
    • 破城槌や鉄球などで壁面を突き破る

*1 法執行部隊は蝶番か錠前のどちらかを破壊する事が多いが、近年は軍でも同様の侵入手法を取る事がある。
*2 散弾銃以外の小銃弾は、跳弾などの危険性により使用しない。
*3 破片が飛び散るのを避けたい、もしくは「複合ガラス」等で進入困難な場合、薄い板状に形成された専用爆薬を使って窓ガラスを破砕する。

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