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*&ruby(ふぉれすたる){【フォレスタル】}; [#h9753d09]
CVB-59 USS Forrestal（後にCVA-59、CV-59）~
CVB-59 USS Forrestal（後にCVA-59、CV-59）.~
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フォレスタル級[[航空母艦]]の一番艦にして、世界初の[[スーパーキャリアー]]。~
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[[冷戦]]初期において、[[アメリカ軍]]の[[核報復力>報復]]を担うべく、[[空軍>アメリカ空軍]]と[[海軍>アメリカ海軍]]との間に熾烈な予算獲得競争があった。~
この過程で、空軍は「[[B-36]]超大型[[爆撃機]]」、海軍は「[[大型空母]](([[ユナイテッド・ステーツ]]はこの過程で計画・建造が始まった。))による[[機動部隊]]」をそれぞれ提示したが、実際に予算を獲得したのは空軍の[[B-36]]のほうであった。~
アメリカ海軍は[[太平洋戦争]]中に莫大な数の[[空母>航空母艦]]を既に就役させており(([[エセックス]]級の全艦が生き残っており、その上さらに多数の[[軽空母]]・[[護衛空母]]を（[[モスボール]]という形で）保有していた。))、その上でさらに「核攻撃専用」の巨大空母を建造することは認められなかったのである。~
>これを巡って「提督たちの反乱」と呼ばれることになる内紛が[[国防総省>アメリカ国防総省]]・連邦議会で起きている。
しかし、[[朝鮮戦争]]において[[空母>航空母艦]]の必要性が改めて認められ、かつ[[軍用機]]が大型化の一途をたどっていたことから、巨大空母にも価値が見出されるようになり、本艦の建造が承認された。~
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一番艦「フォレスタル」は1952年起工され、1954年進水、1955年就役した。~
本艦はそれまでにない巨大空母である((全長・[[満載排水量]]において、[[旧日本海軍>日本軍]]の「[[信濃]]」を凌駕していた。))と同時に、[[蒸気カタパルト>カタパルト]]・[[斜め飛行甲板]]((起工時から装備されたのは[[レンジャー]]以後。))・[[ミラーランディングシステム]]といった近代空母に不可欠な装備を就役時点から装備した世界初の艦である。~
その巨大さを活かし、[[A-5]]や、後の[[F-14]]といった、それまでにない大型で高性能の[[艦上機]]を運用することができるようになった。~
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しかし、海軍はフォレスタル級の出来に満足していたわけではなく、続く[[キティホーク級>キティホーク]]では[[飛行甲板]]のレイアウト、特に[[エレベーター]]の配置が大幅に改良された。~
フォレスタルは1992年に練習艦（AVT-59）へ艦種変更され、1993年に退役した。残る同型艦も、1998年までにはすでに退役している。~
しかし、[[海軍>アメリカ海軍]]はフォレスタル級の出来に満足していたわけではなく、続く[[キティホーク級>キティホーク]]では[[飛行甲板]]のレイアウト、特に[[エレベーター]]の配置が大幅に改良された。~
フォレスタルは1992年に練習艦（AVT-59）へ艦種変更され、1993年に退役した。~
残る同型艦も、1998年までにはすでに退役している。~
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なお、本艦の艦名は、空軍との予算獲得競争に敗れて自殺したジェームズ・V・フォレスタル元海軍省長官に由来する。~
**スペックデータ [#j5083158]
|主建造所|[[ニューポート・ニューズ]]（CV-59・CV-61）&br;ニューヨーク海軍工廠（CV-60・CV-62）|
|[[排水量]]&br;（[[基準>基準排水量]]/[[満載>満載排水量]]）|59,060〜60,000t/79,250〜81,163t|
|全長|325m|
|全幅&br;（水線/最大）|39.50m/76.80m|
|吃水|11.3m|
|主缶|フォスター・ホイーラー社製水管罐×8基（CV-59）&br;バブコック・アンド・ウィルコックス社製水管罐×8基（CV-60〜CV-62）|
|[[喫水]]|11.3m|
|主缶|バブコック・アンド・ウィルコックス社製水管罐×8基|
|主機|ウェスティングハウス式[[蒸気タービン]]×4基（出力260,000shp）|
|推進器|スクリュープロペラ×4軸|
|推進器|スクリュー[[プロペラ]]×4軸（外側2軸は5翼式、内側2軸は4翼式）|
|電源|タービン発電機（SSTG）×8基（出力1,500kW）（後に出力600kW×2基を追加）&br;[[ディーゼル>ディーゼルエンジン]]発電機×3基（出力1,000kW）|
|最大速力|33[[ノット]]|
|乗員|4,378名（士官552名、兵員4,988名）|
|兵装|Mk.42 5インチ（127mm）単装砲×8基（就役時、1977年までに撤去）&br;改装後：&br;Mk.29 8連装短SAMランチャー×2基（CV-62は3基）&br;（[[シースパロー>RIM-7]]を装備）&br;[[Mk.15 20mmCIWS>ファランクス]]×2〜3基|
|搭載機|CTOL機×72機+ヘリコプター×6機|
|~|[[FJ-1]]、[[F9F>パンサー]]、[[F3D]]、[[F3H]]、[[F4D]]、[[F-11]]、[[F-8]]、[[F-4]]、[[F-14]]、[[F/A-18]]、[[A-1]]、[[A-3]]、&br;[[A-4]]、[[A-5]]、[[A-6]]、[[A-7]]、[[OV-10]]、[[E-1]]、[[E-2]]、[[KC-130>C-130]]（試験離着艦）、[[EA-6]]、&br;[[S-3]]、[[C-2]]、[[SH-3]]、[[SH-60]]等|
|[[レーダー]]|AN/SPS-10対水上捜索レーダー&br;AN/SPS-12対空捜索レーダー&br;AN/SPS-37対空捜索レーダー（1960年〜((1962年にAN/SPS-43対空捜索レーダーに換装。))((CV-61は1961年にAN/SPS-43対空捜索レーダーに換装。))((CV-62は最初からAN/SPS-37対空捜索レーダーを装備していた。1961年にAN/SPS-43対空捜索レーダーに換装し、SLEP後にAN/SPS-48三次元対空レーダーに換装。))）&br;AN/SPS-49回転式二次元対空レーダー((SLEP後に装備。))&br;AN/SPS-8A高角測定レーダー((CV-60は1960年代初めにAN/SPS-30高角測定レーダーに換装。))((CV-61は1964年にAN/SPS-30高角測定レーダーに換装。))((CV-62は1963年にAN/SPS-30高角測定レーダーに換装。))&br;AN/SPN-6 航空管制レーダー&br;AN/SPN-8 航空管制レーダー|
|乗員|4,378名（[[士官]]552名、[[下士官]]・[[兵>兵卒]]4,988名）|
|兵装（竣工時）|Mk.42 5インチ（127mm）単装砲×8基（1977年までに撤去）|
|兵装（改装後）|Mk.29 8連装ランチャー×2基（CV-62は3基）（[[シースパロー>RIM-7]]短[[SAM>艦対空ミサイル]]を装備）&br;[[Mk.15 20mmCIWS>ファランクス]]×2〜3基|
|航空装備|[[飛行甲板]]（長さ×幅）：310.3m×72.2m&br;[[エレベーター]]：4基（長さ×幅：15.95m×18.9m）&br;左舷側×1基、右舷側艦橋前×1基、艦橋後方×2基&br;&br;蒸気[[カタパルト]]：4基&br;C-7（75メートル長）×2基、C-11（65メートル長）×2基（CV-59・CV-60）&br;C-7×4基（CV-61・CV-62）&br;C-13×4基（SLEP改修時に計画。実現せず）&br;[[アレスティングギア]]：Mk.7[[制動索>アレスティングワイヤー]]（6索型）（後に4索型に変更）|
|搭載機|CTOL機+ヘリコプター（[[冷戦]]期：90機、通常時：70機前後）|
|~|1960年：&br;[[F-8「クルセイダー」>F-8]]または[[F3H「デーモン」>F3H]]×24〜28機&br;[[A-4「スカイホーク」>A-4]]×36機&br;[[A-3「スカイウォーリアー」>A-3]]×10〜12機&br;計70機&br;[[AD-5W「スカイレイダー」>A-1]]×1[[スコードロン]]&br;&br;1970年：&br;[[F-4「ファントム�供�>F-4]]またはF-8「クルセイダー」((主に[[エセックス級>エセックス]][[航空母艦]]に搭載されていた。))×24機&br;[[A-7「コルセア�供�>A-7]]またはA-4「スカイホーク」×24機&br;[[A-6A/B「イントルーダー」>A-6]]×1スコードロン&br;[[RA-5C「ヴィジランティ」>A-5]]×4機&br;[[E-2A「ホークアイ」>E-2]]×4〜6機&br;[[EKA-3B「スカイウォーリアー」>A-3]]×1スコードロン&br;[[SH-3A「シーキング」>SH-3]]または[[UH-2C「シースプライト」>SH-2]]×1スコードロン&br;計90機&br;[[RF-8G「クルセイダー」>F-8]]×1スコードロン&br;[[KA-3B「スカイウォーリアー」>A-3]]×1スコードロン&br;&br;1981年：&br;F-4「ファントム�供廚泙燭�[[F-14「トムキャット」>F-14]]×24機&br;A-7「コルセア�供廖�24機&br;A-6E「イントルーダー」×10〜12機&br;KA-6D「イントルーダー」×4機&br;E-2C「ホークアイ」×4〜6機&br;[[EA-6B「プラウラー」>EA-6]]×4〜6機&br;[[S-3A「ヴァイキング」>S-3]]×10機&br;SH-3G/H「シーキング」×6機&br;計86〜92機&br;EA-3「スカイウォーリアー」×1スコードロン&br;RF-8G「クルセイダー」×3機|
|>|CENTER:電子装備|
|[[砲射撃指揮装置>火器管制装置]]&br;（改装時に撤去）|Mk.69 GFCS×2基（5インチ砲用、後にMk.56に換装((更にMk.68 GFCSへの換装も検討されたが、こちらは実現しなかった。))）&br;GUNAR×4基（5インチ砲用）|
|[[レーダー]]|竣工時：&br;AN/SPS-10 対水上捜索用&br;AN/SPS-12 対空捜索用&br;AN/SPS-8 高角測定用&br;AN/SPN-6 航空管制用&br;AN/SPN-8 航空管制用&br;&br;更新後：&br;AN/SPS-29/37A((CV-62は最初から装備。))/43A((1962年に換装。CV-61・CV-62は1961年に換装。)) 対空捜索用&br;AN/SPS-30 高角測定用((CV-60は1960年代初め、CV-61は1964年、CV-62は1963年に換装。))&br;&br;SLEP改修後：&br;AN/SPS-48C 3次元式&br;AN/SPS-67対水上捜索用&br;AN/SPS-49 2次元式対空捜索用&br;&br;CV-61：&br;Mk.23"TAS"低空警戒用|
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**同型艦 [#b9c1e6da]
|艦番号|艦名|起工|進水|就役|退役|その後|
|CENTER:CVA-59&br;↓&br;CV-59&br;↓&br;AVT-9|フォレスタル&br;（USS Forrestal）|1952.7.14|1954.12.11|1955.10.1|1993.9.11|[[モスボール]]中|
|CENTER:CVB-60&br;↓&br;CVA-60&br;↓&br;CV-60|サラトガ&br;（USS Saratoga）|1952.12.16|1955.10.8|1956.4.14|1994.8.20|2014.5.&br;スクラップ&br;として売却|
|CENTER:CVA-61&br;↓&br;CV-61|[[レンジャー]]&br;（USS Ranger）|1954.8.2|1956.9.29|1957.8.10|1993.7.10|2015.3.&br;スクラップ&br;として売却|
|CENTER:CVA-62&br;↓&br;CV-62|インディペンデンス&br;（USS Independence）|1955.7.7|1958.6.6|1959.1.10|1998.9.30|2017.3.&br;スクラップ&br;として処分|
|CENTER:CVA-59&br;↓&br;CV-59&br;↓&br;AVT-59|フォレスタル&br;（USS Forrestal）|1952.7.14|1954.12.11|1955.10.1|1993.9.11|2014.2.4&br;スクラップ&br;として売却&br;&br;2015.12.15&br;解体終了|
|CENTER:CVB-60&br;↓&br;CVA-60&br;↓&br;CV-60|サラトガ&br;（USS Saratoga）|1952.12.16|1955.10.8|1956.4.14|1994.8.20|2014.5.&br;スクラップ&br;として売却&br;&br;2019.3.31&br;解体終了|
|CENTER:CVA-61&br;↓&br;CV-61|[[レンジャー]]&br;（USS Ranger）|1954.8.2|1956.9.29|1957.8.10|1993.7.10|2015.3.5&br;スクラップ&br;として売却&br;&br;2017.11.1&br;解体終了|
|CENTER:CVA-62&br;↓&br;CV-62|インディペンデンス&br;（USS Independence）|1955.7.7|1958.6.6|1959.1.10|1998.9.30|2017.3.10&br;スクラップ&br;として売却&br;&br;2019.&br;解体終了|
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