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*&ruby(ふぁいたーすうぃーぷ){【ファイタースウィープ】}; [#o6b4fb84]
Fighter Sweep(FS).~
Fighter Sweep(FS).~
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敵味方が[[戦闘機]][[編隊]]を繰り出して交戦し、互いを[[撃墜]]させあう任務。~
[[攻勢対航空作戦]]の一種であり、敵軍の[[戦闘空中哨戒]]を不可能にして[[航空優勢]]を獲得するために実施される。~
[[第二次世界大戦]]頃までの、航空戦術が未発達であった時代には盛んに行われた。~
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[[戦闘機]]やその[[パイロット>エビエーター]]を主な題材としたフィクション作品では、いわゆる「[[空戦>ドッグファイト]]」として華々しく描写される事が多い。~
実際、当の[[パイロット>エビエーター]]達にとっても名誉ある任務とみなされ、高い[[士気]]をもって行われた((事実、往時の[[戦闘機]][[パイロット>エビエーター]]は他の兵科に比べて異常なまでに[[戦争神経症]]の罹患率が低かった。))。~
とはいえ、[[戦術]]的優位のない状態での正面決戦であるため、ほぼ常に甚大な損耗を伴う任務でもあった。

敵軍と自軍が互いの[[戦闘機]]部隊をもって交戦し、どちらかが[[戦闘空中哨戒]]を実施できなくなるまで互いを[[撃墜]]させあう任務。~
[[第二次世界大戦]]など航空戦術が未発達であった時期には盛んに行われた。~
>陸戦で敗北した場合、[[戦闘員]]の30%以上が死亡するのはかなりの異常事態である。~
大抵の[[部隊]]指揮官は勝機を失った時点で[[撤退]]に移るか、[[降伏]]を申し入れ、少なからぬ人員が生還する。~
しかし、ファイタースウィープで敗北した場合、[[パイロット>エビエーター]]の未帰還率が30%以下である事はまずない。~
敵機の[[機動力]]を相手取っての[[撤退]]は極めて困難であったし、空中での[[降伏]]は不可能だった。

[[航空機]]への対抗手段が[[航空機]]のみであった時代、空戦による多大な損耗は不可避であった。~
しかし[[地対空ミサイル]]の発展に伴い、[[戦闘機]]は[[対航空作戦>カウンターエア]]の主力から転落していった。~
現代の[[攻勢対航空作戦]]は[[飛行場]]及び[[航空母艦]]の破壊によって成され、その攻撃は[[攻撃機]]か大型[[ミサイル]]で行われる。~
[[戦闘機]]も未だ[[作戦]]に不可欠だが、その役割で純粋な敵戦闘機への攻撃はかなり少なくなっており、攻撃は殆ど地上目標が対象となり、航空機を相手にするのは防御・迎撃へと移っている((このため、近年の[[戦闘機]]は[[マルチロール>マルチロールファイター]]化することにより、作戦運用・教育・訓練などの効率化を図ることがトレンドとなっている。))。~
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[[戦闘機]]を題材としたフィクション作品では、いわゆる「[[空戦>ドッグファイト]]」として華々しく描写されることが多いが、実際には、交戦当事者のいずれもがその空域の[[航空優勢]]を確保できていない状況でそれを先に獲得すべく実施される任務であるため、非常に損耗率が高くなってしまう。~
また、近年では目標となる敵機と遭遇しないまま[[高射砲]]や[[地対空ミサイル]]に撃墜される危険性も高い。~
総じて効率の悪い[[人海戦術]]の類であり、[[航空機]]の調達コスト・人件費とも高騰する傾向にある近年ではほとんど実施されていない。~

関連:[[戦闘空中哨戒]]、[[攻勢対航空作戦]]


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