【バラク】(ばらく)

IAIが開発した個艦防空用の短距離艦対空ミサイル

1979年に開発が始まり、1992年に実戦配備された。
射撃指揮装置、捜索・追跡誘導レーダー、8連装のVLSで構成され、 小型艇に搭載する事を考慮し、システムは軽量化されている。
ミサイル本体は発射直後はブースターによって上昇し、姿勢は推力偏向方式で制御される。ブースト終了後は後部の推力偏向用デフレクタを切り離して、空力フィンで姿勢制御・飛翔を行う。
射程は最大12kmで、弾頭はHE爆風破片弾頭を使用し、誘導方式はCLOS(指令照準線一致)方式である。

イスラエルのほか、インド・シンガポール・チリで採用されている。

主な搭載艦艇

  • イスラエル
    • サール4.5型ミサイル艇
      8連装VLS発射機4基(32セル)を搭載。

    • サール5型コルベット
      8連装VLS発射機8基(64セル)を搭載。

  • インド
    • デリー級駆逐艦
      1番艦「デリー」と2番艦「マイソール」がAK-630CIWS2基を8連装VLS発射機4基(32セル)に換装。

    • ラージプート級駆逐艦:
      4番艦「ランヴィール」と5番艦「ランヴィジャイ」がAK-630CIWS2基を8連装VLS発射機4基(32セル)に換装。

    • ヴィラート級航空母艦
      8連装VLS発射機2基(16セル)を搭載。

    • ゴーダーヴァリ級フリゲート
      9K33M オサーM(SA-N-4)連装艦対空ミサイル発射機1基を8連装VLS発射機3基(24セル)に換装。

    • ブラマプトラ級フリゲート:
      8連装VLS発射機3基(24セル)を搭載。

  • シンガポール
    • ヴィクトリー級コルベット:
      8連装VLS発射機2基(16セル)を搭載。

  • チリ
    • カウンティ級駆逐艦(退役):
      8連装VLS発射機2基(16セル)を搭載。

スペックデータ

全長:2.175m
直径:17cm
翼幅:68.5cm
発射重量:98kg
射程:10-12km
速度:マッハ1.7
飛行高度:5.5km(最高高度)
推進装置:固体燃料ロケットモーター
弾頭:HE爆風破片弾頭(22kg)
誘導装置:自動化指令照準線一致(CLOS)


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