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【ハリアー】
Hawker Siddeley Harrier.
イギリスのホーカーシドレー?社が開発したSTOVL式攻撃機。
世界で唯一成功したSTOVL機ともいわれる。
冷戦時代のにらみ合いにおいて、敵に滑走路を破壊されても運用可能なVTOL機は空軍の悲願であった。
世界各国がVTOL機を開発しては失敗する中、本機の原型となる P.1127 ケストレルが1960年に初飛行した。
本機における最大の成功要因は、VTOL用エンジンである、ロールスロイス・ペガサス ターボファンにある。
このエンジンは機体中央部に配置され、4つの推力偏向ノズルを持つ。前方二つはバイパス流を、後方ふたつはコア流を噴射する。
VTOL時は下方に、STOL時は斜め後ろに、巡航時は後方に噴射される他、空戦機動時にもノズルを傾けて旋回性能を向上させるVIFFモードを持つ。
また、VTOLモードにおけるウォッシュダウン?の影響を避けるため、主翼の下反角が大きく面積が小さいことも特徴である。
本機に代わるSTOVL機が登場しなかったため、改良が繰り返され、シーハリアーやハリアー2?などの発展型が運用され続けている。