【ドーファン2】(どーふぁんどぅー)

Aerospatiale SA365 Dauphin2
フランスのアエロスパシアル社(現ユーロコプター)が開発した双発の民間向けヘリコプター

前身のドーファンは飛行性能こそ高かったものの、キャビンの広さが中途半端であったため、セールスが芳しくなかった。
本機はドーファンを双発化した上で胴体を延長し、搭載能力を向上した。
搭載力に余裕が生まれたことで需要が拡大し、ビジネスや救命分野の市場を開拓した。
特に担架を複数搭載することができ、またフェネストロンの安全性が認められたことから、救急・防災・救難・警察などへの導入実績が多い。
日本では各自治体の消防局や警察などにおける導入例が目立つ。
(ただし救命用としては優秀なものの、消火用としては搭載可能な水タンクの容量が不足しているとの指摘もある)

現在でも発展型が製造され続け、同社を代表する機種のひとつになっている。
派生型として、軍汎用ヘリコプターパンター(パンサー)が存在する。

また、サウジアラビアと中国ではドーファン2自体が対潜ヘリコプターとして用いられている。
前者はサウジアラビアからアエロスパシアルが開発依頼を受けたもので設計的に最適化されているが、後者は民間型に対潜装備を後付けしたもので能力が限られている。

ドーファン2のバリエーション:

民間型:

捜索救難型:

  • SA366G: アメリカ沿岸警備隊向け*1捜索救難機。アメリカでの呼称はHH-65A「ドルフィン」。エンジンはライカミング社製LTS101-750A-1(650hp)2基。
  • SA366G1: SA366Gの発展型。HH-65B。
  • HH-65C: エンジンをチュルボメカ・アリエル2C2に再換装して飛行能力を回復させた型。社内呼称不明。

対潜ヘリコプター型:

http://www4.plala.or.jp/klesa108/temp/ootori2.jpg
千葉市消防局所属のAS365N3 おおとり2


*1 バイ・アメリカン法に対応するためエンジンをライカミングLT101に換装しており、性能はオリジナルに劣る

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