【トーネード】(とーねーど)

TORNADO.
ワルシャワ条約機構軍の脅威に対抗するため、イギリス・ドイツ・イタリアの三カ国が共同開発した多目的戦術機(MRCA)。

高度なアビオニクスを操るため複座型で、高い航続能力やSTOL性が要求されたため可変後退翼逆噴射装置などを装備する、小型機としては異例の設計となった。
原型初飛行は1979年である。
当初は共通の機体を設計して装備変更により各種任務へ対応する計画だったが、これは実現せず、任務別に三種類の機体が存在する。

  • トーネードIDS: 阻止攻撃機
    トーネードの基本型。固定武装としてBk27?機関砲を二門備える。
    敵の地上部隊・前線基地・後方支援・艦艇などに打撃を与えるため開発された。
    慣性航法装置ドップラーレーダーの組み合わせにより、高精度の自立航法が可能である。
    敵のレーダー網をかいくぐるため、超低空飛行する地形追随飛行能力を持つ。
    しかし湾岸戦争では超低空飛行が仇となり、多くの機体が無照準対空砲火の犠牲となった。
    超低空飛行を中止した後は高い戦果を挙げた。

  • トーネードECR: 電子戦闘偵察機
    電子戦闘偵察と謳っているが、実際の主任務は敵防空網制圧である。
    固定武装を廃し、レーダー攻撃用のAGM-88と自衛用のAIM-9で武装する。

  • トーネードADV: 防空機。
    イギリスが独自に開発した全天候戦闘機
    戦闘空中哨戒要撃制空?などの任務に対応するため、大幅な設計変更がなされた。
    空中戦に対応するため、パルスドップラーレーダーの装備、空力特性の改善、エンジンの強化、可変後退翼の自動化などをおこなった。
    滞空時間を延長するため、胴体を延長して燃料タンクを増設した。
    固定武装はBk27?一門に減らされ、スカイフラッシュAIM-9といった空対空ミサイルを装備する。

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