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*&ruby(でびーくろけっと){【デビークロケット】}; [#uf9b34c7]
1960年から1971年まで[[アメリカ陸軍>アメリカ軍]]が採用していた、世界に類を見ない野戦用[[戦術核>戦術核兵器]][[ロケット弾]]。~
ジープに搭載して輸送し、発射時には地面に据え付けて[[間接砲撃]]を行う運用法が想定されていた。~
M-388 Devy Crockett.~
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1960年代に[[アメリカ陸軍]]が採用していた、世界に類を見ない[[戦術核>戦術核兵器]][[無反動砲]]。~
愛称はアラモの戦いで玉砕した英雄デイヴィッド・クロケットの名に因む。~
[[ジープ]]や[[M151]]などの軽車輌に搭載して[[前線]]に配備し、[[自走砲]]のように[[間接砲撃]]を行う運用が想定されていた。~
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120mm[[口径]]のXM-28、150mm[[口径]]のXM-29の2種類のモデルがあり、[[有効射程]]はXM-28で約2km、XM-29が約4kmだった。~
弾頭はW54核弾頭（Mk54）。爆発の破壊力はTNT[[爆薬]]に換算して250トン相当と、[[核兵器]]としては威力の小さいものであった。~
しかし、それでも着弾点から半径150ｍ以内の人間は即死し、400ｍ先でも致死量の[[放射線]]を[[被曝]]する。~
弾頭には約0.25[[キロトン]]の核出力を持つW54[[核弾頭>原子爆弾]]（Mk.54）を採用していた。~
大きな仰角を付けて[[曳下射撃]]を行い、危害半径が最大となる最適高度で核弾頭を空中炸裂させる。~
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最前線の小隊規模の部隊に配備・運用されることが想定されていたが、[[誤爆>誤射]]の危険性が許容不可能なほど高かった。~
このため、[[航空機]]や長距離[[ミサイル]]に搭載される長射程の核兵器が発展すると共に退役した。
出力は核兵器としてはごく小さなものだが、起爆点から400ｍ以内の人間は[[放射線]]によって確実に死亡するとされる。~
[[有効射程]]5km以下の兵器においてこの危害半径は過大であり、発射した射手自身も生還できるか疑わしい。~
また当然、友軍を[[誤爆>誤射]]するリスクも許容不可能なほど高かった。~
このため、[[航空機]]や長距離[[ミサイル]]に搭載される長射程の核兵器が発展すると共に1971年に全て退役した。~
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運用法を現在の基準から考えれば、馬鹿げた兵器であると言わざるを得ない。~
とはいえ、「最前線の小隊レベルで運用可能な[[核兵器]]」が存在すること自体が（実用性はさておいて）恐怖の的であったことは疑いない。~
当初は[[重爆撃機>爆撃機]]にしか搭載できなかった[[核兵器]]が[[歩兵]]に運搬可能なほど小型化された事は、核兵器の技術史においては特筆に値する事例でもある。~
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関連：[[SADM]]~
**構成装置と各型 [#a18b4377]
-M28：~
軽量級短射程型。~
M63 4.7インチ無反動砲、20mm測距銃、照準器、三脚架もしくは車載用砲架およびその他付属装備で構成される。~
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-M29：~
重量級長射程型。~
M64 6.1インチ無反動砲、37mm測距銃、照準器、三脚架もしくは車載用砲架およびその他付属装備で構成される。~
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-M388：~
W54-2核弾頭を内装した外装式弾頭。~
弾頭威力および爆発高度はそれぞれ2段階に調整できた。~
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--W54-2：~
核弾頭。爆発威力は選択式（0.01ktまたは0.02kt）。~
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--XM1117：~
[[時限信管]]。~
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-M2 launching piston/spigot cylinder：~
M64無反動砲用の分離式尾筒。~
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-M101 Spotting Round：~
弾体に[[劣化ウラン>ウラン]]を使用した有翼砲弾。M63無反動砲に付属する20mm測距銃で用いる。~
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-M76 ZONE�機�M94）：~
短距離（540〜1,900m）用発射薬（[[装薬]]）。~
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-M77 ZONE�供�~
長距離（1,700〜4,000m）用発射薬。~
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