【テセオ】(てせお)

Teseo*1/OTOMAT
イタリアのオットー・メララ?社とフランスのマトラ?社によって開発された対艦ミサイル
現在では、MBDA社が製造している。
輸出名称では「オトマート」と呼ばれる*2

誘導方式は慣性誘導とXバンドを使用したアクティブレーダー誘導を採用している。
また、初期型のMk.1では中間誘導が不可能なため射程が短かったが、Mk.2はヘリコプターなどによるGPSもしくはレーダーによる中間誘導が可能になっている。
イタリア海軍の各艦艇ほか、マレーシア海軍などで採用されている。

スペックデータ

種別中距離地対艦/艦対艦ミサイル
全長4.66m(Mk1)
4.46m(Mk2)
直径46cm(ダクト前方)
翼幅1.19m
発射重量770kg(ブースタ付)
射程60km(Mk1)
180km(Mk2)
300km(テセオ3)
巡航高度20m
速度マッハ0.9
推進方式ターボジェット
エンジンチュルボメカ Arbizon III (TR280) ターボジェット
制御方式空力フィン
弾頭半徹甲弾(210kg)
信管着発または近接
誘導方式慣性/Xバンド・アクティブ誘導
(Mk.2ではGPSもしくはレーダーによる慣性更新あり)


主な配備国

  • イタリア海軍
  • リビア海軍
  • ペルー海軍
  • ベネズエラ海軍
  • エジプト海軍
  • マレーシア海軍
  • バングラデシュ海軍
  • ナイジェリア海軍
  • ケニア海軍
  • サウジアラビア海軍
  • イラク海軍

派生型

  • テセオ(オトマート)Mk.1:
    射程60kmの初期モデル。
    1976年から配備開始。

  • テセオ(オトマート)Mk.2 Block1:
    データリンクが搭載された射程180kmの初期モデル。
    1978年から配備開始。

    • テセオ(オトマート)Mk.2 Block2:
      折りたたみ可能な主翼を持つモデル。
      1980年代に配備開始。

    • テセオ(オトマート)Mk.2 Block3:
      新型のINSシステムや艦船とのデータリンクが搭載されたモデル。

    • テセオ(オトマート)Mk.2 Block4:
      テセオMk.2/Aとも呼ばれる最終モデル。

  • テセオ(オトマート)Mk.3/NGASM/ULISSE:
    長距離モデル。
    ステルス性を持ち、対地攻撃能力を持つ。1990年代に配備開始。

  • ミラス:
    対潜ミサイル?型。
    弾頭には仏伊共同開発のMU90?インパクト対潜魚雷を使用しているが、英国のスティングレイ?や米国のMk.46?に換装する事も可能である。


*1 ギリシャ神話に登場するアテネの王「テーセウス」のイタリア読み。
*2 これは、OTOmelaraとMATraのアクロニムである。

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